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群馬が8戦ぶり白星で最下位脱出!!高瀬のJ初弾などで10人の東京Vに逆転勝利

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[7.24 J2第25節 東京V1-2群馬 味スタ]

 J2の第25節が24日に行われ、最下位に沈むザスパクサツ群馬は17位の東京ヴェルディに2-1の逆転勝利を収めた。この日行われた試合で勝ち点1差の北九州、勝ち点2差の金沢がいずれも引き分けたため、20位へ順位を上げた。退場者を出した東京Vは先制するも、逆転を許してしまい、またしても連勝を逃した。

 今季初の連勝を狙う東京Vは、前節・清水戦(1-0)の先発からDF安西幸輝がベンチに回り、MF二川孝広がスタメン復帰。加えてシステムも変更し、3バックではなく、4バックの4-2-3-1システム。右SBを田村直也、トップ下を二川が務めた。一方、7戦勝ちなし(5分2敗)の群馬は前節・北九州戦(2-2)から変更はなかった。

 試合は開始6分、群馬が一瞬の隙を突いてチャンスメイク。GK鈴木椋大からDF井林章へのボールを後方から迫ったMF中村駿がかっさらう。PA左へ抜けたFW高橋駿太がシュートを打つも、GK鈴木の好セーブに阻まれた。

 前半13分には東京に決定機。左CKのこぼれを拾った澤井がPA手前正面の距離ある位置から右足ミドルを狙う。GKが弾き、反応したFW高木大輔のシュートがネットを揺らす。しかしオフサイドの判定。得点は認められなかった。

 前半22分には群馬が果敢なプレスでみせる。DF安在和樹と井林のパス交換の乱れから敵陣右でFW平秀斗がボールを奪う。パスに抜け出たMF山岸祐也がシュートを打つも、サイドネット。同23分には左サイドから仕掛け、最後はゴール前正面のFW瀬川祐輔がシュートを狙うもDFに阻まれた。
 
 その後は東京Vにアクシデントが続く。前半24分、ボールを追ってきた山岸へのスライディングでDF林裕煥が警告を受ける。林は同14分にも裏へ抜け出ようとした瀬川を止めた際に警告を受けていたため、これが2枚目。早々と退場となってしまった。

 数的不利となった東京Vは前半27分、1トップを務めていたFW高木大輔に代わり、安西を投入。右SBに安西が入り、田村がCBへポジションを移した。同33分には、中後が山岸との空中戦で負傷。額付近から流血し、一度は担架でピッチ外へ運ばれる。約3分後には止血してピッチへ戻った。0-0で前半を折り返す。

 後半開始から群馬は平に代わり、前節ゴールを挙げているMF小林竜樹を送る。後半最初のチャンスをつくったのは東京V。左サイドへ抜けた安在がグラウンダーのボールを折り返す。正面へ詰めた澤井が直接狙うもクロスバー上へ大きく逸れた。

 その後は群馬が立て続けに決定機。後半7分には右サイドへ抜けた小林が折り返し、受けた山岸がシュートを放つが枠を外れる。同8分にDF一柳夢吾に代わり、DF舩津徹也を入れると、直後には舩津がPA手前右から右足ミドル。わずかにクロスバー上だった。同12分にはMF松下裕樹もミドルを放ったが、またも枠の上に逸れた。

 押し込まれる10人の東京Vは後半15分過ぎ、右から田村、井林、安在の並ぶ3バックへ布陣を変更。安西が右SBから2列目左へポジションを変えた。同18分には安在がDFを背負って裏へ抜け出す。このままいけばGKと1対1というシーンだったが、ドリブルが長くなり、GKにキャッチされた。

 それでも後半21分に数的不利の東京Vが先制。自陣左サイドでボールを保持した二川が前線へ緩やかなボールを入れる。PA手前に流れたボールにGK清水慶記、DF乾大知、MF高木善朗が詰めた。乾が頭で落とし、拾った高木善はGKが前に出ているのを背中越しに確認。振り向きざまに左足を振りぬくと、ボールは無人のゴールへ吸い込まれた。高木善の2戦連続弾で勢いに乗りたいところだったが、直後に失点してしまう。

 得点から2分後の後半23分、自陣でボールを拾った中後へ群馬がプレッシャー。奪った瀬川が前へ送り、左サイドへ抜けたDF高瀬優孝がシュートを決めた。高瀬にとってはJ初ゴール。1-1とあっという間に試合を振り出しに戻す。

 勢いづいた群馬は後半32分に追加点。瀬川のパスに抜け出た山岸がスライディングにきた井林をかわし、左へ流れながら最後はGK鈴木もかわす。冷静に左足シュートを流し込んだ。群馬が2-1と逆転に成功した。

 流れを変えたい東京Vは後半36分に2枚代え。安西と高木善に代わり、MF杉本竜士とFWアラン・ピニェイロを送る。対する群馬は後半アディショナルタイム3分に高橋に代えて、FWマテウスを送った。そのまま試合は終了。群馬が2-1の逆転勝利で8戦ぶりの白星を手に入れ、最下位から20位へ順位を上げた。

(取材・文 片岡涼)
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