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[NB CHAMPIONSHIP U-13]「代えのきかない選手を」“無名”の街クラブ、FC LAVIDAがJクラブ連破して決勝進出!

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[7.24 NB CHAMPIONSHIP U-13準決勝 鳥栖U-15 1-1(PK2-3)FC LAVIDA 時之栖裾野E1]

 強豪24チームが優勝を争う“全国大会級”のU-13大会、「newbalance CHAMPIONSHIP U-13/2016」は24日午後、準決勝を行い、サガン鳥栖U-15対FC LAVIDA戦は1-1で突入したPK戦の末、FC LAVIDAが3-2で勝利。上位8チームによる「トーナメント1」に街クラブで唯一進出したFC LAVIDAが、優勝に大手をかけた。

 FC LAVIDAは前半、FW栃久保海汰が左足シュートを叩き込んで先制。だが、村松明人監督が「球際が強かったです。守備がタイトだった」という鳥栖U-15の前になかなか持ち味の突破を発揮することができなかった。高い技術を兼ね備える鳥栖U-15とボール支配は五分五分の展開。だが、終盤は相手にクロスのクリアボールを次々と拾われて押し込まれると、終了間際の失点で同点追いつかれてしまう。

 それでも、PK戦で湘南のU-19代表MFと同姓同名のGK神谷優太が大活躍。身長151cmの小柄なGKが3人目から3人連続でストップしてチームを決勝へ導いた。神谷は「止めてやろうと思っていた。嬉しかった」。勝利が決まると、小さな守護神を中心に歓喜の輪ができた。

 トーナメント1回戦で鹿島ジュニアユースを2-0で撃破し、今回も評判の高かった強豪に勝利。村松監督は「スタイルの違いが勝因だと思います」と分析した。Jクラブの育成組織とパスワークで勝負しても勝つのは難しい。その相手に勝つ術として磨いている個々の仕掛け、相手の守りの間、間へボールを運んで攻める攻撃が対戦相手を苦しめて勝利をもたらしている。

 クラブの育成の狙い、方向性は様々だ。その中で村松監督は「代えのきかない選手を何人つくれるかが重要だと思う」ときっぱり。ひとつのこだわりを持つ“無名の街クラブ”が決勝へ駒を進めた。神谷は「ここまで来たら優勝するしかない」。エリートがいる訳ではない。地元・埼玉東部から集まった少年たちが、練習で力を身につけた力を発揮し、あと1勝を勝ち取って、全国を驚かす。

(取材・文 吉田太郎)
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【特設ページ】newbalance CHAMPIONSHIP U-13/2016

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