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[総体]千葉ライバル対決制した市立船橋が、3年ぶりの全国制覇!!

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[8.2 全国高校総体決勝 市立船橋高 1-0 流通経済大柏高 Eスタ]

 16年の夏は市船が制す!! 平成28年度全国高校総体「2016 情熱疾走 中国総体」は2日、エディオンスタジアム広島で決勝戦を行った。市立船橋高(千葉2)と流通経済大柏高(千葉1)の千葉県勢対決となった一戦は1-0で市立船橋が勝利。3年ぶり9回目の優勝を果たした。

 08年、13年に続く全国決勝でのライバル対決(08年は雷雨中止)。今年の公式戦での対戦成績は1勝1敗の五分という両雄による夏の日本一を懸けた千葉頂上決戦は、13年に続いて市立船橋が制した。

 今大会“横綱相撲”と評された戦いぶりで勝ち上がってきた市立船橋は4-3-3システム。GKは井岡海都で4バックは右から真瀬拓海、J注目のCB原輝綺、同じくJ入り濃厚でU-19日本代表のDF杉岡大暉主将、そしてU-17日本代表DF杉山弾斗。中盤は金子大毅を中央に右が高宇洋、左が阿久津諒の3ボランチ。そして前線は右FW西羽拓、CF村上弘有、左FW野本幸太が3トップに構えた。

 一方、MF関大和とFW古谷三国が累積警告のために出場停止の流経大柏は4-4-2システムでGKが西村紘一。最終ラインは右SB佐藤輝、CB松浦駿平、U-16日本代表CB関川郁万、左SB市川侑麻の4バック。中盤は宮本優太とゲーム主将・本田憲弥のダブルボランチで右MF菊地泰智、左MF冨永和輝。そして前線は加藤千尋と中村翼の2トップとなった。

 立ち上がりは流経大柏が押しこむ形となった。前線へのロングボールからセカンドボールを宮本らが回収。失っても切り替え速い守備で市立船橋を簡単に前進させなかった。11分には加藤の左足ミドルがゴールを強襲。今大会続けてきた攻守における前への圧力が市立船橋にペースを握らせなかった。

 それでも市立船橋は速いテンポのパスワークで相手DFを剥がそうとする。18分には高がドリブルで中央突破。左前方へのパスを受けた西羽がシュートへ持ち込んだ。また、いい形でサイドにボールを運んでクロスを放つシーンもあったが、流経大柏も流れを渡さない。32分にはこぼれ間をつなぎ、菊地が得意の左足でフィニッシュ。サイド攻撃からCKを獲得するなど内容良く前半を進めていた。

 だが、今季、高校年代最高峰のリーグ戦である高円宮杯プレミアリーグEASTで首位を走る優勝候補の市立船橋がスコアを動かす。前半アディショナルタイム、タイミングよく西羽が左中間を抜け出すと、サポートした野本が左サイドからマイナスの折り返しを入れる。これを村上が左足ダイレクトでゴールへ沈めてリードを奪った。

 先制された流経大柏は反撃。サイドからのクロスや菊地の精度高いCKでゴール前にボールを入れるが、J注目のCBコンビ、杉岡と原や金子が跳ね返すなど市立船橋の砦は堅い。逆に押し込んだ市立船橋は敵陣高い位置でプレーする時間を増加。上手くコントロールしながら試合を進めていく。

 流経大柏はクーリングブレイク明けの23分に中村と冨永に代えてFW宮坂昂輝と青森山田高との準決勝で決勝点を決めたFW河西守生を同時投入する。29分には宮坂の左ロングスローから競り勝った関川がヘディングシュート。会場をどよめかせた一撃だったが、シュートはわずかにゴール左へ外れてしまう。

 31分、市立船橋は野本に代えて準決勝で決勝ゴールのFW太田貴也、流経大柏は加藤に代えてU-16日本代表MF熊澤和希を投入する。宮坂のロングスロー、クロスから流経大柏が圧力十分の攻撃を見せるが市立船橋は危険なボールを原や杉岡が跳ね返して得点を許さない。試合はアディショナルタイムに突入。それでも諦めない流経大柏は36分、敵陣でボールを奪い、佐藤の右クロスから河西が決定的なヘディングシュートを放ったが、わずかにゴール左へ外れてしまう。

 終了間際に西羽に代えて注目1年生MF郡司篤也をピッチへ送り出した市立船橋は終了間際にFKのこぼれ球からゴールを破られそうになるも、原がスーパークリア。最後まで集中力を切らさなかった市立船橋が堅守で1点を守りぬき、広島の空へ歓喜の雄叫びを上げた。

(取材・文 吉田太郎)
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