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負ければ敗退の逆境も…MF南野「はね返さなければ先はない」

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 良いイメージも残っている。4-5の黒星を喫したナイジェリア戦。リオデジャネイロ五輪日本代表MF南野拓実(ザルツブルク)は、先制を許した直後に鋭くゴール前に入り込んでPKを獲得し、再び勝ち越された直後には最終ラインの裏を突いてパスを呼び込んでゴールを陥れた。

 ブラジル戦では右サイドから動き出しても、なかなかボールを呼び込めない場面が目立った。しかし、ナイジェリア戦では動き出しに合わせてボールを呼び込み、結果を残すことに成功している。

 動き出せばボールが出てくる感覚があり、連係面の向上にも手応えを感じているようだ。「ゴールにつながったシーンはまさにそういう(動き出せばボールがくる)感じ。ボールを受ける位置は、チームに合流してから自分なりに工夫しているので、ボールを受ける回数が増えて来ていると思う」。

 コロンビア守備網を切り裂くイメージもできている。「相手CBと中盤の間で良い形でボールを受けられれば、チャンスがあると思うので、そういう部分を突いて行きたいし、点を取りに行く姿勢を見せたい」と2試合連続ゴールに向けて意気込みを示した。

 敗れればグループリーグ敗退が決まる逆境だが、南野は「こういう状況をはねかえしていかないと、この先には進めない」と語る。先には進めない――。それは、今大会だけでなく、サッカー人生を考えても、乗り越えなければならないものだという意味だった。「サッカー人生の中でも大事な、重要な一戦になるので、勝つことしか考えていない」と必勝を誓った。

(取材・文 折戸岳彦)

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