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[SBS杯]「成長できる」環境、京都入り決断したFW岩崎がU-19代表を引っ張る存在に

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[8.11 SBS杯国際ユース第1日 U-19日本代表 0-1 U-19コスタリカ代表 藤枝総合]
 
「きょうの試合を終えて、もっと引っ張っていかないといけないと思いましたし、こういう(競った試合の)時に結果を残したい」。今回、U-18年代の選手が多く招集されたU-19日本代表の中で、最も1世代上の代表チームでの経験を積んでいるのがFW岩崎悠人(京都橘高)だ。10番を背負い、後半途中からは交代したFW吉平翼(大分)に代わってキャプテンマークも巻いた。そのストライカーは圧巻の馬力、スピードで会場を沸かせ、個で相手の守りを破ってポスト直撃のシュートを放つなど奮闘。だが、チームの白星に貢献できなかったことを悔しがっていた。

 立ち上がりは岩崎の迫力ある動きがコスタリカの守りを凌駕していた。3分に左サイドを抜け出して吉平へ決定的なラストパスを通すと、6分には右サイドでDFを振り切ってラストパス。8分にはMF安井拓也(神戸U-18)のスルーパスで抜け出してGKと1対1となった。だが、このチャンスで決めきれなかったことが後に響いてしまう。「試合が経過していくにつれて背後をケアされた」というように、そのスピードはコスタリカDF陣に対応され、徐々にチャンスに絡む回数が減っていった。

 それでも後半8分には上手く前線でボールを回収すると、僅かなスペースへ強引に潜り込んで右足一閃。このシュートはゴールマウスに弾かれてしまい、その後上手く周囲を活かしてチャンスメークした部分も得点には結びつかなかったが、相手にとって最も脅威になっていたのは間違いなく背番号10だった。「(きょうは)いいサッカーしていたけれど最後のところで決めきれなかったので、今回の遠征の中で最後のフィニッシュの精度を上げていければいいと思います」。残り2試合はチームの勝利に繋がるプレーをする。

 J6クラブが争奪戦を展開してきた、高校ナンバー1FW。6クラブの練習に参加し、熟考した末、地元・京都の京都サンガF.C.へ加入することを決断した(8月2日に発表)。「フロントの方々の熱い熱意とか、ボクのことを考えてくれて成長できるかなと」と京都入りの理由を明かした岩崎。全国高校総体は2回戦で敗退したものの、進路が決まり、よりプレーに集中することができる中で“東京五輪のエース候補”が今後、京都橘、そして年代別日本代表でどのような結果を残していくのか注目が集まる。

(取材・文 吉田太郎)

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