beacon

J3から県2部いわきFCにレンタル移籍…平岡将豪は“違い”で勝負

このエントリーをはてなブックマークに追加

[8.14 夢に向かってともに歩もうチャリティーマッチ いわきFC0-2FC東京 いわきグリーンフィールド]

 今年6月よりAC長野パルセイロから期限付き移籍でいわきFCに加入しているFW平岡将豪はフル出場した。しかしシュートはわずか1本に終わり無得点。後半6分にはワンツーでの崩しからゴール前に迫る場面もあったが、オフサイド判定となった。

「オフサイドでなければ、ゲームが変わっていたのかな」と話した平岡。ただそれよりも「後半はなかなかシュートまでいけず、しんどい時間帯が続いてしまった」とゲーム内容の向上を改善点に挙げた。

 平岡は福岡県出身の21歳。しかし小学校を卒業すると同時に福島に移り、JFAアカデミー福島U-15に入団した。東日本大震災の影響で、U-18に上がった3年間は静岡県御殿場を拠点に活動したが、福島県には深い縁がある。

 2014年に長野にアマチュア契約で入団。翌年よりプロ契約を勝ち取った。しかし長野では出場機会に恵まれず、15年途中にJFLのアスルクラロ沼津に期限付き移籍。そして今季は長野に戻ったが、6月に福島への帰還、いわきFCへの期限付き移籍を決断した。

 Jリーグから県社会人2部リーグへの移籍。「抵抗はあった」と複雑な思いはあったが、クラブコンセプトに『日本のフィジカルスタンダードを変える』を掲げるいわきFCで、「体をでかくしたい」という思いに至った。また、「今年JFLを狙うために力を貸してほしい」とお願いされたことが、男気を刺激した。

 だからこそ、Jリーグクラブ相手の試合では“違い”見せたかった。平岡も「そうですね。見せたかったですね」と悔しそうに唇を噛む。

「いわきFCをJFLに上げることが第一目標。それは達成しつつ、自分はまた上でやらないといけないと思う。上に戻った時に違いを見せられるようにしないといけない」

 いわきFCは8月21日に第96回天皇杯福島県予選の代表決定戦、福島ユナイテッドFCとの大一番を控えている。初の全国の舞台に立つチャンスで、この試合にかけるクラブの思いは強い。平岡の見せる“違い”が勝利へのカギを握っている。

(取材・文 児玉幸洋)

TOP