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[MOM1845]湘南工科大附FW脇坂崚平(3年)_エース、3発!!J注目の兄の存在も「刺激です」

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.16 ADIDAS CUP 2016 in OSAKA 立命館宇治高 0-4 湘南工科大附高 J-GREEN堺]

 湘南工科大附高は「前で勝負出来て、キープもできるし、確実に点取れる選手になりたい」というエースFW脇坂崚平(3年)が3得点の活躍。チームを勝利へと導いた。

 まずは先制した直後の前半11分、MF佐藤亘からのパスを絶妙な1タッチコントロール。一気にDF間を抜け出すと、GKとの1対1を制してゴールを奪う、さらに16分には佐藤の左クロスから右足でゴール。そして後半にはMF岩崎駿のループパスで相手の背後を突き、正確にファーサイドへ流し込んでハットトリックを達成した。グループリーグ3試合で6得点と量産している10番。得点シーン以外でも抜群のスピードと鋭いドリブルで相手を苦しめ続けた。

 昨年は左FWとして先発していたが、現在は3トップの中央でプレー。「今年の方が責任感とかも強くて、『自分が決めないと勝てない』と毎試合得点を意識してやっています」というFWは県リーグ、総体予選でもゴールを連発してきた。総体予選でも勝てば全国出場の決まる慶應義塾高戦で先制ゴール。その後も抜群の突破力を発揮して慶應義塾ゴールを脅かし続けたが、決定的なシュートがわずかに外れてしまい、チームを勝たせることができなかった。

 得点は毎試合意識しているが、その思いが強くなりすぎた部分があった。「自分の決定力はもちろん、3トップの絡みが少なくて、もうちょっと絡めれば左の佐藤や右の吉原も点取れたと思う」。室井雅志監督も「状況判断の部分で行くところ、行かないところ分かればプレーの幅が広がる」と期待する脇坂は周囲を活かすことも考えながら、よりチームの勝利に繋がるプレーをする。

 U-17神奈川県選抜でチームメートだった桐光学園高DFタビナス・ジェファーソンやMF鳥海芳樹、日大藤沢DF福屋凌平が全国で活躍し、星槎国際GK市川暉記はプロ入りを決めた。上のステージで戦う戦友たちに負けないように、「今年こそ自分も全国行きたいです」と誓う。その脇坂には「負けたくない」という選手が身近にいる。それは兄であり、Jクラブの練習参加も経験している阪南大の注目MF脇坂泰斗(3年=川崎F U-18、全日本大学選抜候補)だ。

「刺激です。負けたくないというのもありますけれど、素直に兄が活躍しているのは嬉しいです。(普段は離れているが)帰ってきたらサッカーの話をしたり。トラップとかどうしたらいいか聞いたら教えてくれるし、進路のことも『本当にほしいと言ってくれたところに行った方がいいんじゃないか』と教えてくれる」という兄。中盤を務める兄と、ストライカーとして勝負している自分とではタイプが違うが将来、同じ舞台で対戦したり、チームメートとして戦う目標も持っている脇坂は今年結果を残して、その目標に少しでも近づくつもりでいる。

(取材・文 吉田太郎)
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