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[MOM1852]仙台育英MF兎澤聖矢(3年)_「夏は悔しかった」鬱憤ぶつける豪快ミドル弾

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.18 アンダーアーマーチャレンジカップ準決勝 浦和東1-1(PK3-5)仙台育英 多目的広場]

 見る者すべてが、その目を奪われた。仙台育英高(宮城)は前半18分、中盤のルーズボールをMF兎澤聖矢(3年)が右足一閃。豪快なミドルシュートをゴールネットに突き刺し、先制点を奪った。

「試合前から『シュートを打っていけ』と言われていた。ミートだけを意識した」。兎澤の迷いないひと振りで先制した仙台育英だが、後半25分に追いつかれる。それでもPK戦の末、浦和東を振り切った。

 台風7号の影響で大会初日を急きょ欠場した仙台育英。「昨日、試合ができなかった分も勝ちにこだわろうと話していた。PK戦になったけど、キーパーが止めてくれて、勝ててよかった」と、2日目からの参加ながら決勝進出を決めた。

 今夏の全国高校総体は1回戦で日本航空(山梨)に0-2で敗れ、初戦敗退。兎澤はベンチスタートで、試合終盤の後半32分からの出場にとどまった。「悔しかったけど、スタメンで出ている選手のほうが自分よりも力があるということ」と受け止め、選手権予選に向けてリスタートを切っている。

「監督も『全部リセットしていく』と話しているし、全員で一からやり直そうと話している。また県予選からしっかり勝ち取って、もう一度全国に行きたい」

 アンダーアーマーチャレンジカップもメンバーをシャッフルし、さまざまな選手に平等にチャンスを与えている。その中での決勝進出は選手層の厚さを示す証。「夏は悔しい思いをしたので、冬はスタメンを取りたい」。兎澤ら夏の控え組の突き上げが、チーム力をさらに高めていくのは間違いない。

(取材・文 西山紘平)

●アンダーアーマーチャレンジカップ2016 SUMMER

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