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[全中]国体山口県選抜に唯一選ばれる中学生、周陽中FW井上珠利が3戦6発「目標は日本一」

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[8.23 全中準々決勝 周陽中1-0東谷中 富山南]

 主将FW井上珠利が周南市立周陽中(山口)を初の全国4強へと導いた。前半13分、FW中江玲磨の浮き球パスで裏を取った井上は、前に出たGK山下雄陽を大きく外すループシュートを蹴り込む。これが見事に枠内を捕らえ、周陽中の先制点になった。

 3戦で6発目となった得点シーンについては、「狙い通り」と振り返った井上。しかし主将としては、「自分たちのサッカーがまだできていない。今日も苦しかった。目標は日本一。でもこのままでは最後の舞台(決勝)に立てない。力強くて予想のある守備をしてゴールに繋げるサッカーをしていきたい」と気を引き締めた。

 周陽中は昨年も全中に出場している。結果は2回戦で桐蔭学園中(神奈川)に0-1で敗戦。しかし半数以上を現3年生で戦ったこともあり、新チームに大きな経験が蓄積された。井上も昨年の経験は大きいと話す。

 もう一つ、井上を成長させていることがある。第71回国民体育大会に出場する山口県少年男子チームに中学生として唯一参加。高校生に混じってプレーすることが、井上の意識を大きく変えている。中でもキャプテンを務める宗野裕斗(西京高)の姿が印象的だと話す。「荷物持ちだとか雑用を一番やっている。とてもいい経験が出来ています」。チームに戻った時にもいい影響が出ていると笑顔で話した。

 準決勝は暁星国際中(千葉)との対戦となる。相手は関東予選を1位通過したチームだが、周陽中にも中国予選を初めて1位通過したという自信がある。「高校も山口県で頑張りたい」と思いを明かす井上が、初の全国中学タイトルを地元に持ち帰る。

(取材・文 児玉幸洋)
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