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[MOM1857]大阪桐蔭MF田中大渉(1年)_果敢なプレー繰り返したボランチ、絶妙アシストなどで反撃の主役に

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.25 関西U-16~Groeien~第8節 大阪桐蔭高 3-3 四日市中央工高 伊勢ヴィレッジB]

 2点差を追いついて引き分けに持ち込んだ大阪桐蔭高。攻撃を牽引したMF西山翔大や同点ゴールを決めたFW木村勇大ら同点劇のヒーローは複数いたが、中でも司令塔・MF田中大渉のプレーが光っていた。

 前半の大阪桐蔭は相手のハイプレスにハマって高い位置でボールを失うシーンが目立った。だが、田中は「前半は相手のプレッシャーがあって上手くボールを運べなかった。でも、CBが開いて(数的優位をつくり)FWとFWとの間で受けることができたので、時間が経つに連れてよくなったと思います」。ポジションチェンジを繰り返すなど、個々のゾーンだけでプレーしないことを心がけた大阪桐蔭の攻撃は動きが出て、特に後半は相手の的を外しながら攻めることに成功していた。

 その中で田中は攻撃を作りながらも、一発のパスで得点をもたらし、自ら決めに行く動きも。0-2の前半終了間際には相手SBの頭上をわずかに越えるパスを通してMF北岡海渡のゴールをアシストすると、後半インターセプトから単騎持ち上がってシュートを放ったり、ワンツーからフィニッシュへ持ち込むなどアグレッシブな動きを見せた。そして後半38分には縦パスを通して3点目を演出。「シュートが苦手なので、最後の時間帯で悪くなる場面がある、個人的にはもっと得点に絡めるようにしたい」と反省することも忘れなかったが、「いいポジションで受けられていた場面はワンツーとか、出してもらっての動きが連動してできました」と語るなど、本人も納得のパフォーマンスで勝ち点をもたらした。

 奈良の強豪、ディアブロッサ高田FC出身。1歳上の兄は青森山田高へ進学したというが、自身は「中学校はドリブルサッカーでその中で試合組み立てようとしていたけれどできなかった。ここの縦へ速いサッカーで先手先手のサッカーがやりたかった」と大阪桐蔭へ進学してきた。勝ち気な性格で、タイミングの良い跳躍からのヘッド、鋭いターンからのパス、ドリブルも武器とするMFは「全国で通用するように。コミュニーケーションを出してチーム全体でやっていきたい」。チームの連係を深めて全国で躍動することを目指す。

(取材・文 吉田太郎)
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