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アジア決戦控えるU-16日本代表候補は初招集MF谷本駿介が「ラストチャンス」で主力級の動き

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 AFC U-16選手権の開幕まで1か月を切った8月22日から26日にかけて、メンバー発表直前の選考合宿が鹿児島県内で開催された。ほぼ常連メンバーで固められる中で、「ラストチャンス」として招集された選手もいる。中でも唯一完全な初招集だったのが、MF谷本駿介(C大阪U-18)だった。

 招集の知らせを受けたときは「素直に驚いた」と笑うが、「ずっと目標にしてきた場所」である。大阪国体選抜に選ばれたことでチャンスが来たと思ったとのことで、国体予選でのプレーぶりも評価されてのメンバー入りとなった。25日に行われた鹿児島城西高との練習試合では、主力組に混じってボランチとして先発。「初めて呼んだのだけれど、練習でも良かったので思い切って使ってみた」(森山佳郎監督)という指揮官の期待を受けてのテストとなった。

 結果から言えば、まず合格点に近いプレーは見せていた。中盤でボールをはたいて、前に出て行って怖さを出すプレーも出したし、「そんなに緊張することなくできていた」と自ら語るように、物怖じせずにやれている姿勢自体が良かった。森山監督も「このレベルに入ってくると途端にやれなくなる選手が多いが、(谷本は)ストレスなく普通にやれていた。サッカー理解は主力と遜色ない」と高評価。サイドハーフとしてもプレーして、得意のドリブル突破も見せるなど随所に存在感を出していた。今回は福岡慎平(京都U-18)と喜田陽(C大阪U-18)という主力2名が不在だったからこその招集だが、この日のプレーを観れば最終予選に滑り込んでくる可能性は示したと言えそうだ。

 小学校3年生からC大阪でプレーしてきた生え抜き選手であり、あこがれの存在は「ドルトムントの香川真司。C大阪にいたときから好きで、ずっと真似してきた」。日の丸を付けて戦うことになるかは発表当日になってみないと分からないが、この土壇場でも新たな選手が台頭してくる世代としての層の厚さは、今後を考えても明るい材料だったのは間違いない。

(取材・文 川端暁彦)
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