beacon

高木善が1G1A!東京Vが監督退席のVONDS市原に勝利し、2回戦へ

このエントリーをはてなブックマークに追加
[8.27 天皇杯1回戦 VONDS市原1-2東京V 味フィ西]

 第96回天皇杯全日本サッカー選手権大会の1回戦が27日に各地で行われた。東京・味の素フィールド西が丘ではVONDS市原(千葉)と東京ヴェルディが対戦。MF高木善朗が1得点1アシストの活躍をみせた東京Vが2-1で勝利した。9月3日に行われる2回戦で熊本vsFC.TOSUの勝者と戦う。

 東京VはMF安西幸輝とチーム内最多得点タイのMF澤井直人がベンチ外となったが、大幅なメンバー変更はなかった。直近のリーグ戦で出場停止だったDF井林章が先発復帰したほか、負傷離脱していたMF井上潮音が7月10日の岡山戦以来、公式戦9試合ぶりに戻ってきた。また直近2試合は負傷の影響などで途中出場だったMF二川孝広が公式戦5戦ぶりに先発した。

 互いにほぼ互角の入り。前半10分過ぎには市原が立て続けにセットプレーでチャンスを得るも得点にはつなげない。CKから決定機を作るがDF井林にクリアされるなどゴールは遠い。

 東京Vは前半11分、右サイド深く攻め込んだFWドウグラス・ヴィエイラのクロスからファーサイドのMFアラン・ピニェイロが頭で折り返すも、味方には合わずにラインを割る。同17分にはMF楠美圭史から二川へつなぎ、左サイドへ抜けたドウグラスが折り返す。PA左からアランが狙うも枠を外れた。

 その後は東京Vが押し込む場面が続く。すると前半26分に試合が動いた。右サイドから市原がカウンターで仕掛ける。MF二瓶翼の右クロスを危なっかしくも、DF大木暁がなんとかクリア。カウンターで攻撃へ転じる。

 右サイドから仕掛けたドウグラスがDF安藝正俊に倒され、FKを獲得。安藝には警告が出された。MF高木善朗が蹴り入れたFKに、ドウグラスが頭で合わせる。これがゴールネットを揺らし、東京Vが1-0と先制に成功した。

 追いつきたい市原は前半31分にはMF伊藤卓の右クロスからファーサイドのDF藤本修司が合わせるも、ゴール前の井林に阻まれる。同39分にはMF島田祐輝がグラウンダー気味のミドル。これはGK鈴木椋大の指先に弾かれた。東京Vリードの1-0で前半を折り返す。

 東京Vは前半終了間際に右足首を痛めていたDFイム・ユファンに代わり、MF田村直也を投入。後半8分に東京Vは追加点。PA内右でドウグラスがキープ。外に返し、受けたアランが右クロス。PA内左で待ち構えていた高木善が浮いた球を抑え、冷静にシュート。2-0に突き放した。

 攻めるしかなくなった市原は後半12分に1点を返す。PA手前右から二瓶が強烈なミドルシュート。右足から放たれたボールはクロスバーの内側を叩いてゴールイン。力強いボールはバウンドし、ネットを突き上げた。1-2に詰め寄る。同13分に東京Vは左太腿を痛めたアランに代わり、MF南秀仁を送る。

 追い上げたい市原だったが後半16分、判定に異議を唱えてピッチへ入った市原のゼムノビッチ・ズドラブコ監督が退席処分。指揮官不在でラスト約30分を戦うことになった。それでも必死に攻め込む市原イレブン。しかしあと1点が遠い。同30分にはFW柏瀬暁に代わり、FW宮内亨を入れた。直後には宮内が決定機を迎えたが枠外。

 対する東京Vは後半36分、高木善のミドルがクロスバーを叩く。跳ね返りをつなぎ、PA内右で高木善が倒されたがノーホイッスル。直後には右サイドから攻め込んだドウグラスが相手と競り合う。ファウルを受けたかに思われたが相手ボールの判定。憤ったドウグラスへは警告が出された。両者が判定に苛立ちを隠せず、落ち着かない展開となっていく。

 後半37分に東京Vは大木に代えて、MF高木純平を入れる。対する市原は島田に代わり、MFユン・ヨンスン。同アディショナルタイム3分にはMF棚橋雄介に代え、MFカン・ジュガンを入れた。同4分には東京Vが決定機。高木善のシュートはクロスバーを叩く。その後はスコアは動かない。2-1で試合は終了し、東京Vが初戦突破した。
 
(取材・文 片岡涼)
●第96回天皇杯特設ページ

TOP