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南野所属ザルツブルクはもはやライプツィヒの育成クラブ?監督が今夏4人目の移籍に激怒

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 飲料メーカーのレッドブル社は、FW南野拓実が所属するザルツブルクライプツィヒの育成クラブとして位置づけているのかもしれない。オーストリア王者を率いるオスカル・ガルシア監督は姉妹クラブへの選手の流出を嘆いている。

 これまでグループ内ではライプツィヒとザルツブルクは姉妹クラブであることが認められていたが、選手の移籍に関しては他クラブ間との関係とは大きく異ならないと主張されてきた。つまり、移籍金におけるクラブ間の合意、契約条件における選手本人との合意に至らなかった場合、取引が成立しないということだ。

 しかし、現状はそうではないのかもしれない。今季からブンデスリーガ1部を戦うライプツィヒは28日にザルツブルクからブラジル人MFベルナルドを獲得したことを発表。今年の夏、ザルツブルクからライプツィヒに向かったのはこれで4人目、ここ1年間で8人目の選手となり、ラルフ・ラングニックSD(スポーツディレクター)いわく、ザルツブルクがUEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL)本選への出場を逃したため、移籍を実現したという。

 以前は両クラブの強化を担当し、去年はライプツィヒの指揮官兼スポーツディレクター(SD)、今季からはライプツィヒのSDのみを務めるラングニック氏はまた、ベルナルドはザルツブルクで「我々の思うとおりに育てられた」とコメント。「この選手においては我々は何を手に入れるのか正確に把握している」と言い切った。

 一方、ドイツ『キッカー』が伝えるコメントによれば、昨年末からザルツブルクで指揮を執るガルシア監督は「移籍市場が閉じる3日前にベルナルドが移籍することは耐え難い」と不満をあらわに。「昨日クラブにこのようなことが起きると知らされ、我々は目標を変えていく必要があると言われた。我々は現在、育成クラブとなった」と肩を落としている様子だ。

 ザルツブルクのクリストフ・フロイントSDも、グループ内で同クラブの位置づけが変わったことを認めている。「毎年リーグを優勝することはもう義務付けられていない」と語り、リーグとカップをそれぞれ3連覇中のクラブがオーストリアサッカーを圧倒することはもはや求められていないと明かしている。

 ガルシア監督はまた、ライプツィヒとの関係性を「リーフェリングAとリーフェリングBが存在する」とザルツブルクの実際のファームチームで、FW奥川雅也がプレーするオーストリア2部所属リーフェリングに例えている。だが、「何人かはライプツィヒに渡らず、私の下に残ってくれた。自分の子供たちのように、私は彼らのためにここに残る」と現時点の退団は考えていないようだ。

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