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宇佐美「相手のPKがPKなら僕のもPKだったと…」

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[9.1 W杯アジア最終予選 日本1-2UAE 埼玉]

 1-2と1点を追う後半17分、MF清武弘嗣に代わって左サイドハーフに入ったFW宇佐美貴史(アウクスブルク)にチャンスが訪れたのは、その6分後の後半23分だった。PA内でボールを受け、さあゴールに向かおうというタイミングで相手に倒されてしまった。

 PK獲得かと思われたシーン。しかし、笛は鳴らなかった。この日何度も見られた“中東フレンドのジャッジ”だった。宇佐美を倒したDFイスマイール・アハメドのプレーはファウルに見えたが、カタール人のアブドゥルラフマン・アルジャシム主審は笛を吹かなかった。

「あれは完全に逆を取っていたし、完全に手で押しのけられた。相手のPKがPKなら、僕のもPKだったと思う」。宇佐美はやりきれないような口調で、そうこぼした。

 後半33分のFW浅野拓磨の幻のゴールシーンもきっちり見ており、「ラインは割っていたと思う。しっかりしたレフェリーなら……変わっていたのかなと思う」と“証言”もした。

 だが、中東の笛を含め、結果として敗れたことについては「こういう形に終わっている」と、重く受け止める。「試合後に監督からも『こういう試合展開を勉強していかなければいけない』『こういうレフェリングの基準もしっかり勉強していかなければいけない』と言われた」という。

 ベンチから見ていた失点シーンに関してもあえて他山の石とし、「もっとはっきりクリアできるところはクリアしないといけない。1失点目のFKも、自分たちのミスからカウンターになって、そこからのセットプレーだった。そうならないように早い段階で解決していかないと」と、セーフティーな判断の重要性を口にした。

 そして何よりシュート22本を打って1得点という現実。「僕らが点を取っていれば勝てているわけですから」と、攻撃陣の一人として責任を感じていた。

(取材・文 矢内由美子)

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