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五輪の悔しさは忘れない 植田、追加招集も「ベンチに座っているだけでなく…」

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 緊急での招集となった。日本代表DF昌子源(鹿島)が負傷のためチームを離脱。急きょ追加招集となったDF植田直通(鹿島)は、1日に行われたロシアW杯アジア最終予選初戦UAE戦をベンチから見守った。ピッチ上でチームメイトは懸命に戦ったものの、1-2で試合終了のホイッスルが吹かれ、最終予選黒星スタートとなった。「僕自身も(五輪代表として)アジア予選を戦ってきて、簡単ではないことは分かっていました。それを思い知らされたというか、そう簡単にはいかないんだと思った」。

 15年アジア杯メンバーに選ばれていたこともあり、「大体の人は知っているし、一緒にやったこともあるので普通に入れた。いつ呼ばれてもいいように準備はしていたので」と、すんなりとチームに入り、試合翌日に埼玉県内で行われたトレーニングをこなした。

 リオデジャネイロ五輪代表として臨んだ8月の本大会では、1勝1分1敗の勝ち点4でグループリーグ3位。決勝トーナメントに進めずに涙をのんだ。第3戦スウェーデン戦直後には、「ここからはA代表しかない。僕自身、A代表でこの大会の借りを返したいという思いが芽生えています」とA代表を見据えていた。

 当然、今回の最終予選のメンバー入り意識していた。メンバー発表時には悔しさを味わったが、追加招集でチャンスが巡って来た。「あのときの悔しさを晴らすのはここしかないと思うので、ベンチに座っているだけでなく、自分自身しっかりと試合に絡まなければいけないという危機感もある。次に向けてしっかり準備をしたい」。

 リオ世代のFW浅野拓磨(シュツットガルト)とMF大島僚太(川崎F)は最終予選の舞台に立った。この男が燃えないわけがない。限られた活動期間の中で、自身の存在価値を証明しようとしている。

(取材・文 折戸岳彦)

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