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負傷者たちも復帰、23人のU-16日本代表が世界切符獲得で同世代の可能性広げる

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 AFC U-16選手権インド2016(9月15日~10月2日)で2大会ぶりとなるU-17W杯出場を目指すU-16日本代表メンバーが決まった。今年に入って主力候補と目されていた選手たちに負傷者が続出するなど厳しい状況もあったが、それらの選手たちもほぼ回復。アジアを勝ち抜くため、ベストの陣容となった。

 怪我明けのメンバーの中でもCB瀬古歩夢(C大阪U-18)とCB小林友希(神戸U-18)が大会に間に合ったのは大きい。森山佳郎監督が「いるか、いないかでかなり大きな違い。小林と瀬古は順調に成長してくれれば前々回の植田、岩波くらいの期待値はあるかなと考えている」と2大会前の主軸CBでリオ・デ・ジャネイロ五輪出場に貢献した植田直通岩波拓也のCBコンビの名前を出して期待する2人は、ともに代表復帰となった8月末の鹿児島合宿でも安定感高いプレー。また中盤の軸のひとりであるMF喜田陽(C大阪U-18)も登録メンバーに入り、「思ったほど悪くなく戻ってきてくれた。いてくれるだけで良かったという選手たちが最後に戻ってきてくれた」と森山監督を喜ばせた。

 森山監督は「試合に出るかベンチに入ったサブ以外からは呼ばないと宣言していますから、ここ数年では一番1年生が出ている代と思う。試合に出ている選手を呼ぶと言っているので、多くの選手がクリアしてくれている」と、高校1年生中心の彼らに所属チームで試合に出場することを求めてきた。

 その中で早くも所属チームの主軸を務めるMF福岡慎平(京都U-18)やDF菅原由勢(名古屋U18)、MF平川怜(FC東京U-18)、そして中学3年生のFW久保建英(FC東京U-18)といった選手たちはU-16日本代表を引っ張る存在に。彼らが今回のメンバーにも順調に選出された一方、初招集された鹿児島合宿で「練習で良いので試合で使ったら、期待通りに出してくれる。なかなかそういう選手は珍しい。飛び抜けた何かがある訳ではないけれど思ったくらいの仕事をしてくれる」という評価を得たMF谷本駿介(C大阪U-18)が23名のメンバーに“逆転選出”。最後まで諦めずにアピールした選手もアジアで戦う権利を勝ち取った。

 今回、AFC U-16選手権には00、01年生まれの計23の才能が挑戦。森山監督は今回選出を見送られた選手でも、今後成長して代表チームに食い込んでくるであろう選手たちにも期待を寄せている。アジア予選を突破した際にはU-17W杯までに南米やアフリカへ遠征するプランも。「大きく成長する機会を失わないためにも、予選を何としても突破しなければいけないと思っている」(森山監督)。前日31日に日本代表を破ったUAEの選手たちには育成年代で世界を経験した選手たちが多数いた。「(UAEの)何人かの選手は堂々とした戦いをしていた。(W杯予選のような戦いで)自信をもってやるためにも経験が重要」。今回、必ず予選を突破して、この世代の選手が大きく成長する可能性を広げる。

(取材・文 吉田太郎)
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