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“腐らなかった”浦和FW高木、納得の出来に「本来の自分をやっと見せられた」

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[9.4 ルヴァン杯準々決勝第2戦 浦和 4-0 神戸 埼スタ]

 ようやく、本来の姿を見せられた――。試合後、浦和レッズFW高木俊幸は充実の表情を見せた。

 加入初年度となった昨季はレギュラー奪取には至らず、浦和での2年目を迎えた今季もなかなか出場機会を得られずに苦しんでいた。しかし、8月31日のルヴァン杯準々決勝第1戦で今季初ゴールを奪取した男は、第2戦で大爆発した。

 まずは前半39分、チームがカウンターを発動させると、一気に前線へと走り出す。センターサークル付近でMF関根貴大がヘッドで落としたボールに反応して完全に抜け出すと、GK徳重健太との1対1を迎える。冷静にGKの動きを見極めると、右足で流し込んで先制点を記録した。この得点も、第1戦の得点があったからこそだと振り返る。

「多分、点を取っていなかったら、あれは出せなかった。自然とああいうプレーが出てきたのも、点を取っていた余裕と言うか。FWにとって得点は大事だなと改めて思いました」。感覚的に出せた先制点に「これからのゴールを予感させるような、良いゴールだったと思う」と自信をみなぎらせる。

 前半43分にはPA内でファウルを誘ってPKを獲得。この場面でも、「押されていなければ、しっかりゴールに収められていたと思う」と語ったが、PKキッカーには名乗りを上げず。「ボールを拾いにもいかなかった(笑)。大事な2点目だったし、PKは決められた人が蹴るべきだと思っていた」。さらに後半15分には左サイドでボールを受けると中央に切れ込んでコースを生み出し、「イメージし続けていたゴール」を鮮やかに突き刺した。

 3得点に絡む活躍。自身も2試合連続ゴール、そして1試合2発と大きな結果を残した。「こういう言い方もどうかなと思いますが」と前置きしつつも、「悔しい時期が長かったけど、腐らずにやってきて、本来の自分がやっと見せられたかなという気がします。自分もこういう仕事ができると早く見せたかった」と胸を張って答えた。

「ようやくポジションを脅かせる立場になってこれていると思うし、こういう結果を続けてこそ、やっぱり浦和レッズのレギュラーになれるはずです」。自身も納得のパフォーマンスを示し続け、レギュラー奪取を誓った。

(取材・文 折戸岳彦)
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