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好立地の新スタジアム完成間近の北九州、J3に降格するわけにはいかない「内容的には上がってきている」

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[9.18 J2第32節 北九州0-1C大阪 本城]

 試合開始直前から振り出した叩きつけるような雨が選手たちのプレーを難しくさせた。しかしそれは相手も同じ。しっかり勝ち点3を積み上げたセレッソ大阪に対し、ギラヴァンツ北九州は無得点で敗れた。

 チャンスはあった。前半27分にはDF川島大地の左クロスのこぼれ球をDF星原健太が押し込む。しかしシュートは無情にも枠左に外れる。「決まっていれば」と星原が悔やんだように、流れは変わっていたはず。しかし言ってしまえば、これがチーム力の差。星原も「精度の差かな」と声を落とすしかない。

 金沢が町田に敗れたことで最下位転落を免れた北九州だが、金沢とは勝ち点1差のままと、依然J3降格の危機ににあることに変わりはない。しかし北九州にはJ3に降格するわけにはいかない理由がある。北九州は来年3月に完成する小倉駅新幹線口から徒歩7分の好立地に建つ新スタジアムの北九州スタジアムに本拠地を移すことが決まっている。節目の年を下のカテゴリーで迎えるわけにはいかないのだ。

 柱谷幸一監督は「ゲームに入る前に相手は強いチームだが、今の状況を考えると、勝ち点1でも取ろうと話していた。結果的に勝ち点が取れるチャンスがあったが、取れなくて非常に残念」と試合を振り返った。しかし「狙い通りのゲーム内容はやれたんじゃないか」と復調を見せるチーム状態に手ごたえも語る。「ゲーム内容的には上がってきている。次のゲームに向けて、勝ち点3を取れるように準備していきたい」。J2リーグ戦は泣いても笑っても残り10試合。新スタジアムの完成で高まりつつある北九州のサッカー熱を冷ますようなことだけは避けたい。

(取材・文 児玉幸洋)
●[J2]第32節 スコア速報

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