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[MOM1883]青森山田FW小松慧(1年)_無得点に悔しさ滲ませるも、決勝進出に欠かせなかった献身

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.18 NB CHAMPIONSHIP U-16 1位T準決勝 静岡学園高 0-1 青森山田高 時之栖裾野G]

 終了間際に交代でピッチを去る際には自身の不甲斐なさへの怒りからか、明らかに表情は不満げだった。「自分今、3得点で檀崎が4得点。自分が1トップという意識して今大会臨んだんですけど上手く行っていないので……」と無得点に終わった準決勝の悔しさは消えなかった。それでも千葉貴仁コーチが「前からファーストDFになってやってくれている。そのお陰で2人目、3人目が狙いを持って守れる」と評したように、FW小松慧が前線で見せるハードワーク、静岡学園の攻撃を限定する動きが青森山田高の完封勝利と決勝進出の要因だった。

「(ハードワークは)自分の特長でもあるので負けたくない。自分がスイッチ入れないと、チームが守備連動できないんで強く意識持ってやっています。みんなからも、守備の部分ではいい評価をもらえている。走るという部分をやり続ければ結果はついてくる。だからやり続けています。キレイに点取るのもたまに欲しいですけど(微笑)。そこに欲出ちゃうと自分のプレースタイルを見失ってしまう」。本人も認めるように、決して技術で魅せる選手ではない。だが、その泥臭く、繰り返す動きがチームを前へ、前へと導いている。

 青森山田のAチームではFW鳴海彰人が1トップとして存在感を放つ。「鳴海さんのプレーをよく見ている。たまに話もさせてもらうんですけど、プレミア見て学んだりして。守備は山田の特長。自分がやらないといけない」。高校年代最高峰のリーグ戦であるプレミアリーグEASTで首位に立つAチームを引っ張るFWのように、自身も献身的に走ってチームに貢献するつもりだ。
 
 優勝まであと1勝。小松は「それ目指して自分たち来たんで、最後まで戦って最後自分が点取って優勝したいです」と言い切った。守備でチームのために頑張るのはもちろん、欲しいのは結果。「中学校の時(FC東京U-15深川)に悔しい思いして山田に来たので、ユース上がれなくて、FC東京を倒す、そしてプロになるという目標を持って山田に来た。1年でもAチームにいる選手がいるので、それも刺激を受けてやっています」というストライカーはゴールを決めて笑顔で決勝を終える。

(取材・文 吉田太郎)
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【特設ページ】newbalance CHAMPIONSHIP U-16/2016

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