beacon

[AFC U-16選手権]逞しさ見せる選手現れるか?U-16代表のオーストラリア戦は決戦への「準備試合」に

このエントリーをはてなブックマークに追加

 AFC U-16選手権に参加中のU-16日本代表は9月21日、インド・ゴア州内のグラウンドで汗を流し、オーストラリアと対戦するグループステージ第3戦に備えた。

 2試合を終えて、すでに日本の1位突破は決定済み。「(試合に)出たい気持ちがありながら出られなかった選手を出せる」と森山佳郎監督が語ったように、これまでベンチを温めてきた選手が中心にメンバーは構成されそうだ。もっとも、こういう流れで怖いのは主力組がゆるんでしまったり、控え組を応援する空気を出さないことで逆に雰囲気が悪くなること。森山監督は「1回気持ちが落ちたら、(準々決勝までに)上げるのは厳しい。1戦目に勝ったあとはかなりフワーンとなってしまったので、それはないようにしたい」としたが、同時に「僕の中ではいまのところ(ゆるむ気配は)まったくない」と語っていた。

 実際、この日の前日練習でも妙な空気はなかった。フォーメーション練習ではプレッシングのタイミングや、逆に自重する判断などを細かく修正。縦パスからの攻撃の連係も確認しつつ、同時に選手同士のコミュニケーションも促した。また高さのあるオーストラリアが相手ということも意識してか、セットプレーもいつも以上に細部まで確認。先発濃厚のGK青木心(JFAアカデミー福島U18)も「(相手のセットプレーは)僕がしっかりリーダーシップを取って集中して守りたい」と語り、「絶対にゼロでいきたい」と意欲を語った。

 紅白戦でのラインナップは、GKは入れ替えながらの起用で、ディフェンスラインが左から菊地健太(JFAアカデミー福島U18)、監物拓歩(清水ユース)、瀬古歩夢(C大阪U-18)、桂陸人(広島ユース)。中盤は中央に瀬畠義成(JFAアカデミー福島U18)と松本凪生(C大阪U-15)が入り、左右MFに谷本駿介鈴木冬一(ともにC大阪U-18)という桜色が強めの並び。そして前線は、上月壮一郎(京都U-18)と宮代大聖(川崎F U-18)がコンビを組んだ。

 森山監督は世界切符の懸かる準々決勝の「準備試合」となったこの第3戦について、「『僕を使うべきでしょう?』『俺が世界に連れて行く』くらいの気持ちを持ってやってほしい」と、ここまでベンチを温めてきた選手たちが奮起することを強く期待する。選手側もその思いに応えようと、「自分も自信を持って準備して自分の良さを出す」(松本)と意気込んでおり、士気は十分に高い。

 前日段階では一人が負傷で別メニュー、一人が練習不参加となっているが、元より11人で戦うつもりはなく、こうして大会中に離脱者が出ることを想定して複数ポジションをこなせる選手の育成も行ってきた。22日のオーストラリア戦は、準々決勝に向けた大切な準備の試合。総力戦に向けとなる決戦に向けて、00ジャパンらしい逞しさを見せる選手が新たに複数出てくることを期待したい。

(取材・文 川端暁彦)
●AFC U-16選手権インド2016特集ページ
AFC U-16選手権の日本代表戦は全試合CSテレ朝チャンネル2で生中継!

TOP