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[プレミアリーグEAST]「上手い選手よりも、危ない選手になろう」大宮ユースはMF山田陸主将が2アシスト

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前半5分、大宮アルディージャユースはMF山田陸主将がスルーパスを通して先制アシスト

[9.25 高円宮杯プレミアリーグEAST第14節 大宮ユース 3-2 清水ユース NTT東日本志木総合G]

「久しぶりのアシストでめっちゃ興奮している」。大宮アルディージャユースはボランチのMF山田陸主将(3年)が2アシストの活躍。「上手いよりも危ない」選手へ変わろうとしている主将が試合を決める仕事をしてのけた。

 まずは前半5分、「完璧にイメージどおり」というスルーパスをFW小柏剛へ通すと、切り返しでDFをかわした小柏が右足で先制ゴールを決めた。そして2-1と1点差にされて迎えた後半16分にはダイレクトのスルーパスをFW奥抜侃志へ通し、これでGKをかわした奥抜が右足で決勝点を流し込んだ。「興奮」の2アシスト。背番号4は見事に試合を決める仕事をしてのけた。

 下級生時から大宮のパスワークの中心として君臨してきた山田。ボールを失わずにゲームコントロールする才能、中盤でボールを奪い切る能力については疑いの余地はない。だが、トップ昇格が有力視されているMFは、DFラインまで落ちてボールを受けてさばくスタイルだけではダメだということを理解している。「後ろで回していても評価されない。何を求められるか。練習通してだったり、トップ行った先輩に聞いたりして『上手い選手よりも、危ない選手になろう』と。まだまだですけどね」。この日は、誰よりもボールに触り、潰し役も果たすこと以上のプレーが勝利に繋がった。

 チームは後期負け無し。チームの意識の変化を肌で感じている山田だが、自身もサッカーに対する意識が変わって来ているという。「この間、北澤豪さんが講習に来てくれて、やらされるのか、自分たちからやるのか、と響くような言葉言われて。半分笑いながら聞いていたんですけど、自分は本気で響いて凄い影響を受けました」。自分からやる。自分から変わる。トップに上る前に気づき、変化し始めている注目ボランチ。トップで欠かせない存在になるため、少しでも成長してユースチームでの生活を終える。

(取材・文 吉田太郎)
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