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[MOM1895]東京都DF佐々木陸生(三菱養和SCユース、2年)_全員で戦うチームの“象徴”

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(写真協力 高校サッカー年鑑)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.2 国体少年男子1回戦 東京都 1-0 熊本県 遠野運動公園陸上競技場]

 東京都の竹原康夫監督(高輪高)はチームを引っ張る早生まれの2年生たちの存在の大きさを口にしていた。特に「このチームの柱は佐々木陸生」と信頼するCB佐々木陸生主将(三菱養和SCユース、2年)がリーダーとして、守備の柱として1-0勝利に貢献。全員で戦うチームの“象徴”的存在が、この試合のマン・オブ・ザ・マッチだった。

「正直、自分はあんまり上手い選手じゃないので、声がけとかを大切にしていて、試合ではどんな状況でも自分が声かけないといけないと思っている」というDFは後方から声でチームを鼓舞。ミスした選手に「次、次」と声をかけて励ますなど、各選手がミスで落胆しないことにも注意を払っていた。そして、「最後のところは身体のどっかに当てればゴール守れる。そういう姿を周りに見せればチームもついてくるからそれを見せられるように」と語ったCBはゴール前でCB齋藤我空(1年)らとともに身体を張った守り。前半にはクロスの対応をミスしてあわやオウンゴールというシーンもあったが、終始厳しいチェックと安定したカバーリングを繰り返し、後半の体力的に苦しい時間帯でも最後まで一歩を出してシュートコースを切るなど献身的な守りが光っていた。

 佐々木は昨年も東京都選抜の一員として国体を経験。主将としてチームを引っ張る上で大切にしていたのはチャレンジャー精神を持ち続けることだった。「(昨年、)試合には出れなかったけれどベンチで見ていて。去年も優勝する力はあったけれど、開催地の和歌山に負けている。(だから今年は)常にチャレンジャーでやっていこうと。2年生が中心になって、チャレンジャーで行こうと話していました」。周囲からは優勝を期待する声も聞こえてくるが、まずは挑戦者として戦うこと。それがチームを引き締め、一丸となって戦わせた。

 まずは1勝。チームの目標はもちろん優勝だが、それが甘くないことは昨年十分に痛感している。だからこそ、目の前の1試合1試合にチームを集中させながら主将は自身の役割を全うする。

(取材・文 吉田太郎)
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