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[MOM1900]大阪府MF岩本翔(G大阪ユース、1年)_兄超え誓う技巧派MF、上手い選手から上手くて戦える選手へ

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(写真協力 高校サッカー年鑑)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.3 国体少年男子2回戦 大阪府 2-1 富山県 遠野運動公園陸上競技場]

 今や上手いだけの選手ではない。高校進学後、ハードワークへの意識が増し、それをピッチで表現している大阪府MF岩本翔(G大阪ユース、1年)が2日連続の好プレーでチームの勝利に貢献。特に試合終盤はセカンドボールを次々と回収し、またボールを巧みにキープして相手をいなし続けるなど存在感あるプレーだった。

 大阪の梶田浩信監督(FC Unione柏原)は「岩本翔が本当に良かった。早生まれですし、これからもっともっと変わってくると思う。フィジカルがついて来て、今までできなかったハードワークができるようになった。ハードワークを2日間続けてというのがあんまりなかったですけれど、昨日の70分、今日の70分も良かった」と絶賛していた。

 G大阪ジュニアユースで10番を背負っていた技巧派。元々そのテクニックに対する評価は高かった。高校進学当初は球際で戦うことができていなかったこともあって、その選手が見せている意識変化。今大会は攻守の切り替えの速さ、ハードワークでも差をつける選手になってきている。この日も「最後まで走らなかったら自分のせいで点取られてしまう。だから走りました」。苦しい時間帯でチームのために走りきった。

 兄は一昨年、G大阪ユースの10番を背負い、チームを高円宮杯プレミアリーグWEST優勝へ導いたMF岩本和希(現関西学院大)。「上手い。一応、尊敬しています」と取材陣を笑わせたMFは「最近ですけど球際とかボール奪う局面の身体の強さは(兄にも)負けていないと思います」と口にする。大学を経てのプロ入りへ再挑戦している兄とともにプロへ。この大会はアピールの大会になる。

 兄・和希は大阪府選抜の一員として国体準優勝。「お兄ちゃんの世代のチームも準優勝。自分らの代では優勝したいです。代表も入りたいです。自分と同じポジションの選手とか追い抜きたい。この国体から自分が点決めて勝てるようになって、少しでも早く代表になりたいです」。兄超え、そして自身の目標達成へ向けてまだまだ負けるわけには行かない

(取材・文 吉田太郎)
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