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[国体少年男子]3戦連続決勝点!広島は主将・山口が得点王と優勝の2冠宣言!

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後半21分、広島県MF山口直也主将が決勝ゴール。(写真協力 高校サッカー年鑑)

[10.5 国体少年男子準決勝 東京都 0-2 広島県 遠野運動公園多目的運動広場]

 どんなに苦しい試合になっても、広島県は後半に主将が決めて勝つ。広島は0-0の後半21分、MF山口直也主将(広島観音高2年)が頭で先制点。山口が今大会決めている4ゴールはすべて後半で、3試合連続の決勝点となった。

 前半から主導権を握った広島が攻めたが、後方に重心を置いて後半勝負の東京都の堅い守りを破ることができなかった。特にサイド攻撃と山口の決定力を警戒していた東京はクロスを簡単に上げさせない。広島は今大会左サイドから高精度のボールを蹴り込んでいるMF東俊希(広島ユース、1年)がクロスにチャレンジしていたが、目の前のDFに引っかかってしまうシーンが続いてしまう。

 後半は逆にカウンターからピンチを迎えるなど苦しい展開に。それでも「自分はゴールだけ。先制点のところを意識していた」という山口が後半21分に歓喜をもたらす。右サイドからMF堤太一(広島皆実高1年)を経由して左のハイサイドに位置する東までボールを運んだ広島は、東が左足クロス。これを「最初、(右サイドから)中に入って相手釣り出してのファーで決められたので、そういうところが良かったと思います。自分は(東)俊希にずっファーに蹴ってと言っていた。(ハーフタイムにも)もっとファーに蹴ってと言っていたのがあのゴールに繋がった」という山口がマークを外して見事に頭でゴール左隅へヘディングシュートを流し込んだ。

 突破力光る山口だが、166cmという小柄ながらも「ヘディングは得意です」。GKを外して狭いコースへ頭で流し込んだ一撃も「狙いました」と振り返る。東京の竹原康夫監督が「9番(山口)はケアしていたんですよ。動き出しとボールの質が高かった」と認めた決勝点を決めた山口は今大会“恒例”となっているガッツポーズの喜び。この日はボールを持つと2、3人が囲みに来ることがあった。それでも突破力を発揮していた山口だが、本人にとっては不満の出来。その中で決める、エースの仕事でチームを勝利へと導いた。

 これで広島は40年ぶりとなる決勝進出。個人としても得点ランキング首位タイで決勝を迎える。強豪・大阪府との決勝へ向けて山口は「やっぱ点決められても自分は最後まで諦めずに負けないという気持ちが相手よりも強ければ勝てると思うんで、明日、自分は点決めて、得点王決めて、チーム的には優勝してこの国体終わりたいと思います」と言い切った。所属する広島観音ではまだ主軸ではなく、“スーパーサブ”的な存在。今大会で一躍ブレイクをしているMFが決勝ても決めて、勝つ。

(取材・文 吉田太郎)
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