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[MOM1903]広島県MF松本大弥(広島ユース、1年)_プレミア出場続ける注目MF、攻守の要として出身地・東京撃破!

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(写真協力 高校サッカー年鑑)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.5 国体少年男子準決勝 東京都 0-2 広島県 遠野運動公園多目的運動広場]

「彼がバランス取らないと色々と成り立たない」。広島県の岩成智和監督(広島ユース)は、ボランチの位置で気の利いた動きを続けるMF松本大弥(広島ユース、1年)の存在の大きさを口にする。178cm、67kgのガッチリとした体格を持つMFはこの日も攻撃時、守備時に絶妙なポジショニングでバランサー役を全う。ボランチの位置でコンビを組むMF堤太一(広島皆実高1年)との関係性も良好でセカンドボールを回収し、パスワークで受けて捌く部分を忠実に70分間続けて見せるなど、影でチームを支え続けた。

 松本は高校年代最高峰のリーグ戦であるプレミアリーグWEST首位の広島ユースのAチームで抜擢され、8月以降、5試合連続で先発出場して結果を残している注目1年生。「プレミアリーグでも守備とか戦えていて自信になっていたので、国体では攻守で要になれるようにしていました」というMFは、東京都戦でも終始堂々としたプレーを見せた。「前半から自分たちが主導権握って回せていたので、慌てずに回し続ければ勝てると思っていました。(守備面も)東京は結構ボール蹴ってきたので、セカンドボールで負けないようにして。取ったボールとかも繋いで相手を疲れさせるような感じで考えていました」。普段、高校3年生との真剣勝負を経験しているMFにとって国体はむしろ、「やらなければならない」舞台。その中でしっかりとチームを勝たせる活躍を見せている。

 松本は横河武蔵野FCジュニアユース(現東京武蔵野シティFC U-15)出身。自身の将来のためとは言え、東京から単身広島で挑戦する決断は簡単なことではなかったはずだ。だが、「サンフレッチェの3-6-1のシステム、選手たちが流動的に動くところが自分に向いていると思って選びました。育成もいいって言われているんで、そこは自信持って行きました」と松本。そのMFはこの日、中学生までプレーした東京との対戦に意欲を燃やしていた。

 松本は中学生時代、東京都トレセンに絡んでいたものの、常にメンバー入りしていた選手ではないという。それだけに「当時の監督とかも変わらずに上がってきていて、自分の成長した姿を見せられるように、負けないようにしていました」。そしてライバルたちとの「楽しかった」試合を勝利し、試合後にはスタッフたちとも挨拶。「『次、頑張って』と言われたので負けないようにしたいと思います」と力を込めた。

 大阪府との決勝では東京の分も戦い、優勝することが目標だ。広島ユースでの3年間を「しっかりAチームに出ながらも(年代別の)日本代表とかにも絡めて行けたらなと思っています」と誓うMFが、アピールの舞台でもある国体を最高の形で終える。

(取材・文 吉田太郎)
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