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[MOM1904]大阪府DF岡治秀明(G大阪ユース、1年)_強力ドリブラーに「気合とフィジカル」で対抗、決勝切符勝ち取る

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(写真協力 高校サッカー年鑑)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.5 国体少年男子準決勝 大阪府 2-1 神奈川県 遠野運動公園多目的運動広場]

 前半から神奈川県はU-17日本代表の強力ドリブラー、FW椿直起(横浜FMユース、1年)にボールを集める回数が多かった。大阪府でその椿を止める役割を担ったのが右SB岡治秀明(G大阪ユース、1年)だ。

 鋭く斜めに入り込んでくる椿に打開されたシーンもあった。特に前半終盤にはその椿の仕掛けから立て続けに決定機も作られている。それでも「そこは気合で。気持ちですよ」と振り返る岡治は気迫と特長のフィジカル面の強さを活かした守りで食い下がった。そしてアップダウンも欠かさずに続けていたことによって、後半は右サイドを打開される回数が明らかに減少。その岡治については梶田浩信監督(FC Unione柏原)も「岡治が70分間を通してアップダウンを繰り返してくれた」と讃えていた。

 前半、椿にボールが入った所で距離を詰めて1対1で獲りに行っていた。だが、「後半慣れてきて、寄せるよりも仕掛けてきてから対応していった方がいいかなと」判断した岡治は中央に行かせないように、CBが準備する時間をつくれるように対応しながら、相手が飛び込んでくるところを潰しに行く。それでもスピードが一枚上の椿に前に出られかけていたが、「自分は上手い方じゃない」SBは「フィジカルと気合」でブロック。またチームメートのCB石尾崚雅が「頭いい。対応力がいいす。ありがたかったです」と評する一面も持つSBは後方のCBと連係してゴール前に入り込ませなかった。
 
 元々小学生時代からG大阪ジュニアユースに在籍していた中学3年夏までFW。それがG大阪ジュニアユースの鴨川幸司監督の勧めもあってSBに転向した。当初は納得できなかったというが、一方で「FWの時も1対1とかすると、攻撃よりも守備の方が行けるかなと。守備の方が伸びるかなと」感じていたという。まだ転向1年ほどだが、そのフィジカルと気合の守りによって大阪の右SBに定着。この日は最大級の相手とのマッチアップだったが、それを乗り越えて決勝の切符を勝ち取った。

 この日、岡治は守備面での貢献度が大きかったが、目標はSBダニエウ・アウベスのように攻撃に絡んでアシストするSB。初優勝を懸けた決勝でも「絶対に得点絡んで、大阪初優勝したいです」と誓っていた。

(取材・文 吉田太郎)
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