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ミランへの“置き土産”?本田圭佑の“続・ブーイング論”「言い忘れていることが…」

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メルボルンでの初練習後、報道陣の取材に応じるFW本田圭佑

 オーストラリア・メルボルンでの初練習を終えた日本代表FW本田圭佑(ミラン)は取材エリアに姿を現すと、「今日は話すことないよ」と言いながらも、「こないだのブーイングの件で言い忘れていることがあるとしたら……」と自ら口を開いた。

 ミランが大逆転勝利をおさめた2日のサッスオーロ戦で、ミランサポーターが試合中からブーイングを浴びせたことに苦言を呈した本田は代表合宿中の4日の練習後にも「試合中、負けていると、ミランは完全に見放す。そこに愛情は一切感じられない」と、約3分間にわたって持論を展開した。

 この日、あらためて自ら“ブーイング論”に話題を向けたのは「誤解が生まれてほしくない」からだった。「俺へのブーイングは分かる。結果がすべてなので、それに関して一切言い訳することはない」。本田が疑問視したのは自分自身へのブーイングではなく、チームへのブーイング。それも試合中、負けているチームに対するものだ。

「ブーイング自体は素晴らしいこと。試合が終わって負けていたら(ブーイングは)自然なことで、当然。ただ、試合中は(選手を)委縮させるなと」。自身の考えを重ねて強調すると、「ミラニスタに対しては感謝しているし、愛すべき存在。そこは誤解してほしくない」と、ミランサポーターへの感謝の思いも口にした。

 今シーズン限りで3年半契約が満了する本田は今季、ミランで苦しい立場にいる。第7節終了時点で2試合に途中出場したのみ。出場時間はわずか19分に過ぎない。「2年半ミランでやってきて、悔しいけど、ミランでの役割はピッチ外のことが多くなっている。でも、給料をもらっている以上、何かをしたいと思っているし、(ミランから)いなくなっても(自分の)言葉が残って、いい方向に行けばと思って言っている」。その発言の真意は、再建の道半ばにあるミランへの“置き土産”ということなのだろうか。

(取材・文 西山紘平)

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