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意外!? 初ハットの浦和FW興梠「サッカー人生で一度は経験したかった」

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自身初のハットトリックに喜びを表す浦和レッズFW興梠慎三

[10.9 ルヴァン杯準決勝第2戦 浦和3-1FC東京 埼玉]

 Jリーグを代表する点取り屋が“意外”とも言える自身初のハットトリックを達成して、チームをルヴァン杯決勝へと導いた。殊勲の男、浦和レッズFW興梠慎三は「サッカー人生で一度は経験したかった」と初のハットトリックに笑顔を見せた。

 前半24分に先制点となる1点目を記録する。PA外でMF青木拓矢にボールを預けると、自身はゴール前へと進入。青木からMF高木俊幸にボールが渡った瞬間、「『出せ』と声を出したとき、トシが振り向いてフリーだと気付いてくれた」とパスを呼び込むと、左足ダイレクトで合わせてネットを揺らす。さらに同38分には右サイドのMF駒井善成から送られたグラウンダーのクロスに対し、「良いボールが来て触るだけだった」とスライディングで合わせて2点目を奪取した。

 興梠はチームメイトへの感謝を示す。「自分は一人で打開できるようなタイプではない。周りがつないで最後に僕が決めるという形じゃないと点が取れないので、僕のゴールは皆がつないでくれたゴール。皆に感謝したい」。

 そして、自身初となるハットトリック達成の瞬間は後半8分に訪れる。PA内で駒井がファウルを誘ってPKを獲得すると、「基本は阿部ちゃんが蹴るけど、出場していなかったので。(ペトロヴィッチ)監督も(PKは)阿部ちゃんか俺と話しているので、俺しかいないかな」とキッカーを務めて、きっちりとネットを揺らした。

「まさか今日取れるとは思っていなかった」というハットトリック。「自分の考えとしては1試合で3点取るより、3試合で1点ずつ取った方が気持ち良いというか、そっちの方がすごいような気がする」と持論を展開しながらも、「でも、一度はやってみたかったので、ハットトリックできて良かった」と素直に喜びを爆発させた。

(取材・文 折戸岳彦)
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