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恩師とともに勝ち取った初タイトル…浦和MF柏木「自然と涙が出てきた」

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壇上でカップを掲げる浦和MF柏木陽介

[10.15 ルヴァン杯決勝 G大阪1-1(PK4-5)浦和 埼玉]

 プロ11年目での初タイトルに思わず涙した。浦和レッズのMF柏木陽介は「泣くとは思っていなかったけど、自然と涙が出てきた。浦和にタイトルを取りに来て、遅かった気もするけど、ようやくそれを成し遂げられた」と、浦和移籍7シーズン目での戴冠を素直に喜んだ。

 0-1の後半31分には正確な右CKでFW李忠成の同点ヘッドをアシストした。「チュンくん(李忠成)を狙ったわけではなく、ストーンを越えてGKの手前に落ちればと思って蹴った」。途中出場からファーストタッチで同点ゴールを決めた李については「決勝で持っている男なのかも」と手放しで称え、「途中から出てきた選手が点を取るという強いチームがやらないといけないことができた」と、チームとしての手応えも口にした。

 柏木にとっての初タイトルは、ペトロヴィッチ監督にとっても日本で初めて手にするビッグタイトルとなった。06年に広島のトップチーム昇格を果たしてから、一足先に浦和に移籍した10、11年の2年間を除く9シーズン、ペトロヴィッチ監督の下でプレーしてきた柏木は試合後、恩師と抱き合い、「もう言葉はなかった」と喜びを分かち合った。

 PK戦で5人目のDF遠藤航が優勝決定となるPKを決めた瞬間は、遠藤らとともに真っ先にGK西川周作のもとへ駆け寄った。一方、DF槙野智章やFW興梠慎三らはベンチへダッシュ。喜びの輪が2つに分かれ、「半分ぐらいの選手がミシャのほうへ走って行ったので……。まずは周ちゃん(西川)や(遠藤)航のところに行かないと。そっちに行ってから監督に行くかなと思っていたけど」と、“足並み”がそろわなかったことに苦笑いも浮かべていた。

(取材・文 西山紘平)

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