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[選手権予選]駒澤大高SB高橋主将、1年前「何もできなかった」駒陸で雪辱を

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駒澤大高SB高橋勇夢主将は今年、駒沢陸上競技場で躍動し、必ず勝利を喜ぶ

[10.16 全国高校選手権東京都Bブロック予選準々決勝 駒澤大高 5-0 専修大附高 実践学園高尾G]

 雪辱の舞台へあと1勝とした。駒澤大高の主将を務める右SB高橋勇夢(3年)はこの日、1-0の前半6分に右CKを1タッチでゴールヘ沈めてゴール。そして後半には右サイドからのアーリークロスによってFW矢崎一輝(3年)のゴールをアシストした。

 高橋は大成高との初戦でも決勝ゴール。2試合連続ゴールを奪った右SBは「セットプレーの時に主に攻撃参加するんですけど、チームが苦しい時に自分がチーム救うというつもりでやっていますし、きょうは早い段階で点取れて、そこから同点に追いつかれていたらゲームも分からない中で2点目取れてそのまま3点目も取れたんで、自分の中で結構大きかったんじゃないかなと思います」。昨年度の予選でも決勝でのゴールを含む計4ゴールを叩き出しているSBは今後も自分の役割を果たしながら、貴重なゴールでチームを救う。

 今年の東京都予選の決勝はこれまでの西が丘から駒沢陸上競技場へと変更された。高橋にとって決勝戦の会場は雪辱の舞台だ。昨年度の全国大会で駒大高は準々決勝までの全4試合を駒沢陸上競技場で行った。高橋はまず阪南大高との開幕戦に先発出場。だが、怪我の影響によって痛み止めを飲んで出場した高橋は思い通りに身体を動かすことができず、後半途中に自ら交代を要求してベンチ横で涙を流した。勝ち進んだものの、高橋と駒大高は準々決勝の東福岡高戦で敗退。高橋にとっては1年前にベストのパフォーマンスができなかった「駒陸」は今、プレーしたい場所である。

「去年は勝っても、負けても泣いている感じで……。勝ったらチームメートに救われている感じで、一回(3回戦)それを応援席で経験したんですけど、東福岡に負けた時もチャンスはあったんですけどそれを活かせなくて。怪我のせいにしたらそれで終わりなんですけど、何もできなかったという印象なので悔しかったですね。去年、駒陸では何もできなかったんで、駒沢陸上競技場には強い思いがあるんで、次勝ってそこに行けたらいい」

 今年は身体のケアに気を遣って一年を送ってきた。まずは準決勝を突破して「駒陸」での決勝に出場する権利を獲得すること。そして、攻守両面で高さを発揮し、クロスでのアシストも期待される高橋は今年、「駒陸」で躍動してチームとともに勝利を喜ぶ。

(取材・文 吉田太郎)
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