beacon

[MOM1921]秋田商MF森外健太(3年)_「親に恩返ししたい」埼玉からやってきたMFが終了間際に決勝点!

このエントリーをはてなブックマークに追加

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.20 全国高校選手権秋田県予選準決勝 秋田商高 1-0 秋田工高 八橋陸上競技場]

 埼玉から来たMF森外健太(3年)が劇的な決勝点によって、秋田商高を決勝へ導いた。後半開始から左サイドに入ったMFは縦への仕掛け、GKとの接触を怖れない飛び出しなどでゴールを目指すと後半36分、SB石川諒(3年)の右クロスに滑り込むような体勢での右足ボレーで合わせて決勝ゴール。「自分が出て、決めたいと思っていた」という森外が見事に結果を残した。

 後半開始からの起用が当たった小林克監督は「アイツは身体を捨てながらゴールを決めるのが得意。岡崎系。体勢悪い方が決めてくれる。スライディングしたところで入ったと思いました」と微笑む。本人も「普通に決めることはあんまりないですね。珍しい形の方が決めることが多い(苦笑)」。形はともあれ、延長戦突入直前の緊迫した場面で決めた値千金の一撃。それは家族への感謝のゴールでもあった。
  
 森外は埼玉県川越市出身。中学時代に所属していた狭山JY FCの恩師と秋田商のコーチとの繋がりがあったことで秋田商の練習に参加し、その際にチームの雰囲気、サッカーに合う感覚があった。そして進学を決断。母親の実家が秋田県横手市にあるとは言え、秋田での下宿生活には当初戸惑いもあったという。「最初来た日と次の日くらいは寂しいというか、ホームシックみたいになった」。それでも「自分で決めた道なので、親に感謝のところも常に考えて生活に慣れましたね」。

 今大会は1次予選から活躍し、準決勝でもチャンスで結果を残した。勢いに乗っているMFは全国大会出場を決めて、関東に凱旋することができるか。「やっぱり3年間支えてくれた親がいるので選手権出て、プレーして、親に恩返ししたいと思います。決勝でも今日ゴール決めて期待されているんで、期待に応えたいと思います」。この日「鳥肌が立った」という決勝ゴール。次は家族のために、チームのために、そして自分のために全国出場を決める。 

(取材・文 吉田太郎)
▼関連リンク
【特設】高校選手権2016

TOP