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[選手権予選]ユース取材ライター陣が推薦する「選手権予選注目の11傑」vol.4

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平野氏が注目選手に挙げる市立船橋高DF真瀬拓海(写真協力=高校サッカー年鑑)

特集企画「ユース取材ライター陣が推薦する『全国高校選手権予選注目の11傑』」

 ゲキサカでは熱戦展開中の第95回全国高校サッカー選手権予選の注目選手を大特集。「選手権予選注目の11傑」と題し、ユース年代を主に取材するライター陣に選手権予選注目の11選手を紹介してもらいます。第4回は今年、リオ五輪を現地取材(陸上競技、バドミントン等)した他、Jリーグ、年代別日本代表からユース、少年サッカー、自衛隊サッカーまで広く、深く取材活動を続けるスポーツライター・平野貴也氏による11名です。

平野貴也氏:「予選がすでに佳境を迎えている都道府県があり、有力校が敗退しているところもあるので、10月17日時点で勝ち残っているチームを対象として、各都道府県1名を条件に11人を選出させていただきました。なお、プロ内定選手は、それぞれにメディアでもよく取り上げられているので、今回は対象外としました」

以下、平野氏が注目する11名
GK中島豊輝(佐賀東高)
「昨年の高校総体予選を経験後、海外のGKを参考に1対1などで積極的に『自分の間合い』に相手を引き込むスタイルを導入し、シュートストップを強化。今夏の全国高校総体は1回戦で敗退したが、度重なる決定機をことごとく止めて強烈な爪痕を残した」

DF真瀬拓海(市立船橋高)
「サイドチェンジを受けて、力感あふれる突破で相手守備網を破壊する、攻撃的SB。昨年の全国選手権、今年の全国総体ではおとなしいプレーで朝岡監督から大目玉を食らったが、期待の裏返しでもある。流麗なパスワークの中から毛色の違う破壊力を見せる」

DF森下基(岡山学芸館高)
「FW、MFでのプレー経験も持つ、総合力に優れたCB。今夏の全国高校総体では1回戦で敗退したが、小川智大との連係でU-19日本代表FW岩崎悠人(京都橘高)を苦しめ、大会直前に肉離れに見舞われた影響を感じさせないパフォーマンスを発揮した」

DF岡田勇斗(星稜高)
「2014年度の初優勝を含めて4年連続の全国4強という驚異的な成績を残している星稜の守備の要。夏の全国高校総体でも最終ラインで驚異的なカバーリングを見せるなど、チームのベースである堅守を体現していた。『また星稜が上位か』となるには、不可欠な存在だ」

DF天本翔太(静岡学園高)
「ストッパーとSBの要素を兼備するレフティー。対角に一発で飛ばせるキック、攻守両面で効果を挙げる空中戦の強さが魅力だ。全国高校総体の準々決勝では、痛恨の一発退場で敗退の一因となってしまっただけに、選手権で悔しさを晴らしてもらいたい」

MF木村太哉(札幌大谷高)
「ドリブルで攻撃の時間を作り出し、C大阪入団内定のMF大山武蔵とともに攻撃の核となる。中央ではボランチとシャドーストライカーの中間のような役割を果たすが、サイド起用にも応えられる突破力を持つ。大山がマークされる中、躍進のカギを握る」

MF本田功輝(香川西高)
「中学時代はボクシングもかじったというドリブラー。大浦恭敬監督は『抜け出せば良いのに、ボールを止めて相手が来るのを待つ』と苦笑いする。右利きだが、1年次にクロス練習で強化した左でもクロスを供給する。陸上経験者の親から譲り受けたスピードも武器だ」

MF小関陽星(関東一高)
「スーパーサブとして起用されている1年生ドリブラー。町田JFC時代にメンタルトレーニングを積んで来たと胸を張る度胸の良さは、プレーにも表れている。パスワークの中での連係にはまだ課題もあるが、途中出場でピッチの空気を変える貴重な戦力となっている」

MF郷家友太(青森山田高)
「ジュニア時代から優れた技術と戦術眼を示していた攻撃的MF。ベガルタ仙台の育成組織出身で、ユース昇格を見送って進路に選んだ青森山田に入学し、タフさも身につけて来た。ロングスローを身に付けるなど、確実にプレーの幅を広げており、来季も楽しみな選手だ」

FW本間椋(昌平高)
「抜け出しもドリブルも速く、中盤の選手に『サポートが追いつかない』といわしめる快足ストライカー。巧妙かつ精力的なフリーランで相手の最終ラインを出し抜く。丁寧なパスワークをベースとする昌平高の攻撃を一気にスピードアップさせる、面白い存在だ」

FW岩下俊城(日本航空高)
「決して長身ではないが、空中戦の強さは抜群。助走とタイミングの良い跳躍で繰り出すジャンプヘッドの打点は高く、長身選手の上からゴールを狙う。チームとして、クロスが上がれば常に得点チャンスとなるだけに、負けていても最後まで目を離せない選手と言える」

執筆者紹介:平野貴也
1979年生まれ。東京都出身。専修大卒業後、スポーツナビで編集記者。当初は1か月のアルバイト契約だったが、最終的には社員となり計6年半居座った。2008年に独立し、フリーライターとして育成年代のサッカーを中心に取材。ゲキサカでは、2012年から全国自衛隊サッカーのレポートも始めた。「熱い試合」以外は興味なし
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