beacon

JFAが導入する『NIKE ACADEMY』トレーニングメソッドを総体王者・市船が体験

このエントリーをはてなブックマークに追加

 日本サッカー協会(JFA)は21日、JFAハウスで会見を行い、次世代育成プロジェクト『NIKE ACADEMY TOKYO supported by JYD』のオフィシャルパートナー企業である株式会社ナイキジャパンの協力を得て、JYD対象事業に『NIKE ACADEMY』のトレーニングメソッドを導入したプログラムを実施していくことを発表した。

 『NIKE ACADEMY』は、イングランドフットボール協会(FA)のセント・ジョージズ・パークを本拠地に、世界トップクラスの施設でエリートコーチや栄養士のほか、各分野の専門家をスタッフの指導やアドバイスを受けることができる。7年半にわたる活動で、189名の選手が参加し、約60名がプロクラブと契約。6月末より日本人としては初めてMF波田野海(聖和学園高卒)が『NIKE ACADEMY』に参加している。

 今回の記者会見後、来日中の『NIKE ACADEMY』のエドゥワルド・オリベイラコーチが、平成28年度全国高校総体優勝校の市立船橋高のサッカー部(Aチーム26名)を対象にトレーニングを実践。約10分間のウォーミングアップ後、現代のフットボールに求められるより早く(スピード)、より強く(インテンシティ)を鍛えるトレーニングが行われた。3対2のトレーニングでは得点を意識することも求められ、絶対に勝つという強いメンタリティ、コンフィデンス(自信)といった精神面での強化についても触れられた。

 オリベイラコーチはトレーニング後、「(市立船橋高は)いい質のチームだと感じた。しっかりトレーニングを理解して努力してくれていた」と話したが、コミュニケーションの部分で課題があるとし、「文化を考えながらやらなければならないと思う。コミュニケーションというのは毎日心掛けてほしい。サッカーというのは、コミュニケーションをうまくなるための素晴らしいツールだと思っている」とエールを送った。

 『NIKE ACADEMY』のトレーニングメソッドを見守った朝岡隆蔵監督は、「何を意図しているのかなという視点で見ていた。違う人が、違う言葉で話をすることは選手にとっていいこと。凝り固まってしまわないから。いろんな人にいろんな刺激をもらうことで子どもたちが伸びると思うので、そういう意味ではありがたい機会だった」。また、トレーニングの中ではオリベイラコーチにコミュニケーションを強調されていたが、「しゃべる習慣は、なかなかこのチームにはないので、必要性を感じてくれたらありがたいなと思ったし、考えさせる時間もあった。良くも悪くも自由度が大きかったのは子どもたちも刺激になったと思う」と評価した。

 実際にトレーニングを体験したDF杉岡大暉(3年=湘南内定)は、「いつもとは違う意図の練習がほとんどで本当に刺激になるトレーニングが多かった。早いプレースピードの中で頭を使って声をかけ合うというのは、難しさを感じたし、瞬時に判断していくスポーツというのを改めて感じた」。また、MF高宇洋(3年=G大阪内定)は、「世界基準を目指したスピーディーなサッカーというのを教えていただいて、違う形でいいものを吸収できた。早いテンポの中でプレーを求められていたので、普段からスピーディーなプレーを意識していきたい」と語り、『NIKE ACADEMY』のトレーニングメソッドの意図を汲み取ってトレーニングをこなしていたようだ。
★『NIKE ACADEMY特設ページ』はこちら

(取材・文 清水祐一)

TOP