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「この一戦を超えることを考えて準備してきた」U-19日本代表、本日U-20W杯出場権懸けてタジキスタンと決戦!!

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無得点に「責任を感じている」と改めて決戦に闘志を燃やす堂安律

 23日、AFC U-19選手権に臨んでいるU-19日本代表は、タジキスタンとの準々決勝に向けての前日練習を行った。勝てば世界大会出場、負ければチーム解散となるこの試合は、「2年弱、この一戦を超えることを考えて準備してきた」(内山篤監督)まさしく決戦となる。

 チームは大会が始まってから中2日のペースで試合をこなしてきたが、この準々決勝は試合まで中3日。内山篤監督はこの3日の初日をオフに当て、2日目も出場時間の長い選手についてはリカバリーを重視しながら、疲労の段階に分けての練習を実施。コンディショニングに重点を置いてきた。前日練習となったこの日はフォーメーション練習と10対10(+1フリーマン)の紅白戦、そしてPK練習とセットプレーの確認を実施。激しく追い込むのではなく、リラックスムードの中で決戦に向けた練習を締めくくった。

 内山監督はコーチとして参加していた2年前のAFC U-19選手権について「韓国に勝って(グループステージを)勝ち抜くところでお腹いっぱいになってしまった。そんなことはないつもりだったのだけれど、少し選手の中に安堵が生まれてしまっていた」と振り返る。その上で、今回の準々決勝についてのポイントとして相手のサイドが空いているならサイドから、真ん中が空いているなら真ん中からといった“相手を観る”部分の徹底をあらためて挙げつつ、「今までやって来たことをどれだけ攻守にアグレッシブにやれるか」をポイントに挙げた。

 注目の先発は、カタールとのグループステージ第3戦と同じメンバーになる見込み。今大会は常にメンバーを入れ替えてきたため、同じ先発となれば初めてのこととなる。2トップは小川航基(磐田)と岩崎悠人(京都橘高)、中盤は左から三好康児(川崎F)、坂井大将(大分)、市丸瑞希(G大阪)、堂安律(G大阪)、最終ラインは左から舩木翔(C大阪U-18)、中山雄太(柏)、冨安健洋(福岡)、藤谷壮(神戸)、GKは小島亨介(早稲田大)という並びだ。

 泣いても笑っても、この一戦で来年のU-20ワールドカップへ行けるかどうかのすべてが決まる。タジキスタンは徹底した堅守のサッカーで中国やオーストラリアを押し退けて勝ち残ってきたチームだけに、点が奪えずに苦しい展開となることもあるかもしれないし、カウンターやセットプレーで先に失点を喫してしまう可能性もあるだろう。だが、そこで焦ることなく、戦い抜けるかどうか。フィジカルコンディションでも個々の能力でも負けているとは思わないだけに、最後はやはり心の強さを持てるかどうか。どんな状況になっても、平常心を保って本来の力を出し切る、本当の意味での気持ちの強さを問われる試合になるだろう。

「全員一丸となって勝利をもぎ取るだけ」。中山はその言葉に力を込めて言い切り、坂井は「僕らで歴史を変えようと言ってきた」と前を向いた。日本時間10月24日22時15分から、日本から遠く離れたバーレーンの地で、東京五輪世代最初の集大成と言える試合が始まる。

(取材・文 川端暁彦)
AFC U-19選手権バーレーン2016特集ページ
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