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2点リードからまさかの逆転負け…好機逃した川崎Fは年間2位でCSへ

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[11.3 J1第2ステージ第17節 川崎F 2-3 G大阪 等々力]

 逆転での年間1位は叶わなかった……。勝ち点1差で年間勝ち点2位につける川崎フロンターレは、最終節でホームの等々力競技場にガンバ大阪を迎えた。FW長谷川竜也とFW三好康児のゴールで2点をリードした川崎F。ところが後半に入ると流れは一転、G大阪に11分で逆転されてしまいそのまま敗戦。浦和レッズが引き分けたため、勝てば年間1位に躍り出ることができた川崎Fだったが、年間2位でチャンピオンシップに臨むこととなった。

 前節・鹿島戦で負傷交代となったFW小林悠を欠く川崎Fは、FW大久保嘉人と長谷川の2トップで開始。今週、AFC U-19選手権バーレーン2016から帰国したばかりの三好も先発に名を連ねた。

 対するG大阪は、4試合ぶりの勝利をおさめた前節・新潟戦からスタメンを1選手入れ替え。MF藤本淳吾に代わってMF大森晃太郎が入った。[スタメン&布陣はコチラ]

 立ち上がりから落ち着いたボール回しを見せる川崎Fが、あっさりと先制ゴールを奪う。前半6分、左サイドからMF登里享平がクロスを入れると、ファーサイドの大久保までボールが抜ける。大久保がダイレクトで合わせたシュートはGK東口順昭のセーブにあうが、こぼれ珠を長谷川が右足で押し込み、ゴールネットを揺らした。

 1点を追うG大阪だが、出足の鋭い川崎Fを前にほとんど攻撃の形をつくらせてもらえないまま時間が経過していく。すると前半18分には再びスコアが動いた。引いた位置でボールを持った大久保が、ペナルティエリア内に浮き球を入れる。走り込んだMFエウシーニョがゴール中央で受けて、落としたところを三好が左足を一閃。ゴール右隅に突き刺さり、リードを2点に広げた。

 なおも攻撃の手を緩めない川崎Fがチャンスを構築。右サイドを突破した長谷川のクロスを、大久保がバイシクルシュートで狙ったが枠を捉えることはできず。三好がドリブルでG大阪守備網を何度も切り裂き、満員のスタジアムを沸かせた。

 後手に回るG大阪は、前半終了間際にDF岩下敬輔に代えてMF阿部浩之を投入。MF今野泰幸をCBに、MF遠藤保仁をボランチに下げて立て直しをはかる。パスがつながりはじめリズムが出てきたG大阪は、大森にを下げてFW呉屋大翔を投入する。するとその2分後の後半20分、左サイドを藤春が突破し、シュート性のクロスを入れる。GK新井章太に当たってこぼれボールを阿部が押し込み、1点を返す。さらに、その1分後には、呉屋のスルーパスからMF倉田秋がシュート、GK新井が弾いたところをMF井手口陽介が押し込み、試合を振り出しに戻した。

 逆転で年間1位に立つためにも、勝利して浦和レッズの結果を待ちたい川崎F。ところが、この試合5点目のゴールは白いユニフォームのチームが奪った。後半31分、FWアデミウソンがペナルティエリア外から強烈なミドルシュートを突き刺し、3-2。G大阪がこの試合初めてリードを奪った。

 川崎Fは交代枠をすべて使って攻勢をかけたが、ろくにチャンスをつくれないまま痛恨の黒星。勝てば浦和を逆転できる千載一遇のチャンスを逃したチームに対し、ホームの川崎Fサポーターからはブーイングも飛び出した。

(取材・文 奥山典幸)

●[J1]第2ステージ第17節 スコア速報

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