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リオ五輪断念も「切り替えるしかなかった」…久保、A代表で“貪欲さ”見せる

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約4年8か月振りにA代表に復帰したFW久保裕也(ヤングボーイズ)

 現役高校生だった12年にA代表初選出を果たした。しかし、同年2月24日のアイスランド戦の出場はなく、デビューはお預けになった。その後、京都サンガF.C.からスイスのヤングボーイズへと戦いの場を移したFW久保裕也は確かな成長を遂げ、約4年8か月ぶりにA代表に復帰した。

「素直にうれしかったし、チームで結果を出せていたから呼ばれたのかなと思う」と4年ぶりの選出を素直に喜んだ。4年前のアイスランド戦は国内組だけでチームは構成されており、海外組を含めたA代表に初めて合流し、「また違う感じ」と感想を述べた。

 メンバー発表会見時にバヒド・ハリルホジッチ監督は「フットボールの世界では2人目のアタッカーで、衛星的な動きをする」と久保を評すると、「2トップでプレーする形が良い」と久保起用時には従来の1トップとは異なり、2トップを採用することを示唆した。久保自身は「チームが2トップなので、2トップが合うと思われているかもしれない」と語りながらも、どのようなシステムでピッチに送り込まれようとも、自分のやるべき仕事は変わらないと力強く語った。

「監督が求めることをやれればいい。どういうシステムであれ、僕は攻撃的な選手なので、どこからでも狙えるような貪欲さを見せていきたいし、攻撃的な部分を出してゴールに絡むプレーを見せたい」

 3か月前の8月にはリオデジャネイロ五輪代表メンバーの一員として、本大会に臨む予定だった。しかし、直前に「自分ではどうしようもなかった」と語るように、所属クラブの事情で出場を断念せざるを得なくなった。「夢の大会」と話していた五輪に出場できなくなり、「すごく残念だった」ものの、すぐさま「切り替えて、A代表を目指してきた」。

 そして、チームで結果を残してきた。「結構ラッキーというか、チームメイトにゴールさせてもらっているような形だけど、フィットしてうまくやれている感じ」とヤングボーイズでは公式戦3試合連続ゴールを奪うなど好パフォーマンスを披露し、約4年8か月ぶりの代表復帰を果たした。FW岡崎慎司(レスター・シティ)、FW大迫勇也(ケルン)、FW浅野拓磨(シュツットガルト)とライバルは多いが、「まずは試合に出ないと話にならない」とピッチに立って猛アピールを狙う。

(取材・文 折戸岳彦)

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