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札幌J1昇格争い断然優位!「予感あった」内村の劇的V弾!!「何かゾクゾクしていた」

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後半アディショナルタイム5分に劇的V弾を決めたFW内村圭宏

[11.12 J2第41節 千葉1-2札幌 フクアリ]

 北海道コンサドーレ札幌が敵地でジェフユナイテッド千葉を2-1で下した。勝ち点を84に伸ばした札幌。勝ち点で並んでいた2位の松本は敗れ、2位に浮上した清水との勝ち点差も「3」。得失点差でも松本を上回る札幌は、最終節を前にJ1昇格争いで断然優位に立った。

 完全に引き分け決着が見えていた。後半26分に同点に追いついた札幌だったが、逆転ゴールは遠い。7月31日から7戦勝利のない苦手のアウェーの戦いでは、引き分けに持ち込むのが精一杯かと思われた。

 しかし札幌の選手は誰一人として諦めていなかった。そして後半アディショナルタイムも表示の5分に差し掛かったころ、GKク・ソンユンから出されたゴールキックから奇跡の瞬間は生まれる。ボールを貰ったDF河合竜二は素早く前線にボールを出すと、DFに付かれながらもゴール前に走り込んだFW内村圭宏がダイレクトで右足に当てる。イレブンはもちろん、札幌に関わる全ての人の気持ちが乗り移ったシュートがゴール左隅に収まった。

 フラッシュバックされた光景だった。2013年3月3日のシーズン開幕戦。フクダ電子アリーナで千葉と対戦した札幌は、後半アディショナルタイム1分に決めた内村のゴールによって劇的な勝利を飾っていた。「イメージが残っていたので、来る予感がしていた」。ベンチでもそんな思いを巡らせながら出番を待っていたという。「ずっと予感があった。取ったらおいしいなと思っていたし、何かゾクゾクしていた」。完ぺきな再現にしてやったりだ。

「すごい気持ちよかった。ああいう思いをいっぱいしたい。もっと大きい舞台で味わいたい。やっぱりJ1でやってなんぼ。いくらJ2でいい試合しようが、J2はJ2。やっぱりJ1でいい試合がしたい。まだまだ頑張りたいです」

 最終節を前にPOラインとなる3位との勝ち点差は「3」。最終戦の金沢戦は引き分け以上であれば、自力で5年ぶりのJ1昇格を決めることになる。清水が勝利したことでJ1昇格争いは最終戦まで持ち込まれることになったが、札幌の選手たちはホームで決められるとポジティブに捕らえている。「どっちにしろホームで勝てばいい」。劇的勝利で完全に勢いに乗った札幌。5年ぶりのJ1昇格は目の前だ。

(取材・文 児玉幸洋)
●[J2]第41節 スコア速報

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