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川崎FがPK戦までもつれ込んだ“CS前哨戦”を制し8強入り! 浦和は3度リードも実らず…

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[11.12 天皇杯4回戦 川崎F 3-3(PK4-1)浦和 等々力]

 J1リーグ年間順位1位の浦和レッズと、同2位の川崎フロンターレの対戦は、3-3で突入したPK戦の末にPK4-1で川崎Fが勝利。12月24日に行われる準々決勝では、FC東京と対戦する。

 GK西川周作とDF槙野智章が日本代表に招集されている浦和は、GK大谷幸輝がゴールを守り、3バックにDF森脇良太とDF遠藤航、DF宇賀神友弥が入った。対する川崎Fは、MF中村憲剛とMF大島僚太、FW小林悠が欠場。その一方でGKチョン・ソンリョンが負傷から復帰を果たし、U-19日本代表DF板倉滉がボランチ、FW大久保嘉人が2列目で起用された。

 チャンピオンシップ準決勝で川崎Fが勝ち上がれば、再び対戦する可能性もある“CS前哨戦”は、浦和が主導権を握る。前半8分、PA手前からMF武藤雄樹が思い切りよく左足を振り抜くと、強烈なミドルシュートが枠を捉えるもGKチョン・ソンリョンのセーブに遭う。同13分には、DF宇賀神友弥が右から折り返したボールをFW興梠慎三が右足で合わせるも、GKチョン・ソンリョンに弾き出された。

 序盤は押し込まれる展開が続いた川崎Fだが、徐々にポゼッション率を高めていくと、前半33分に大久保のパスカットからパスを受けた板倉がミドルシュート。同39分には、大久保がPA右のスペースにパスを送り、オーバーラップしたMF田坂祐介が右足シュートを放ったが、ゴールネットを揺らすには至らず、スコアレスで前半を折り返した。

 浦和は後半頭からMF高木俊幸に代えて、FW李忠成を投入する。川崎Fも後半8分、前半終盤に足を痛めていたMFエウシーニョを下げて、MF森谷賢太郎をピッチに送り込んだ。だが、互いになかなか決定的な場面は生まれず、浦和は同14分にMF柏木陽介をMF青木拓矢に、川崎Fは同23分にFW長谷川竜也をDF登里享平に代え、流れを変えようとした。

 浦和はさらに同26分に武藤を下げてFWズラタンを投入。すると、直後に待望の先制点が生まれた。森脇が右サイドの浅い位置からロングフィードを供給。これに反応した興梠が絶妙なトラップで飛び出したGKチョン・ソンリョンをかわし、無人のゴールに右足で流し込んだ。

 その後は、球際で激しいプレーが多くなり、ファウルが目立つような試合となったが、後半41分に川崎Fが同点に追いつく。大久保がPA手前から右足を振り抜くと、森脇のハンドを誘い、PKを獲得。キッカーはもちろんキャプテンマークを巻いた大久保。ゆっくりとした助走からゴール右隅に流し込み、1-1と試合を振り出しに戻した。

 試合はここから目まぐるしく動く。浦和は後半43分、興梠が左サイドから上げたクロスを李忠成がヘディングシュート。GKチョン・ソンリョンが弾いたボールが登里に当たり、オウンゴール。だが、川崎Fも後半アディショナルタイム1分、左サイドを駆け上がった登里がクロスを送ると、中央のDFエドゥアルドは空振りも、ファーサイドのFW森本貴幸が胸トラップから右足でゴールに押し込み、2-2と再び同点に追いついた。

 試合は延長戦に突入。そして迎えた延長前半8分、カウンターから李忠成が中央に折り返したボールを青木が右足で合わせ、浦和が三度リードを奪う。延長後半2分には、川崎Fに決定機が訪れるも、板倉が中央に折り返したボールをFW三好康児が押し込めず。それでも、板倉やエドゥアルドを前線に上げて、パワープレーに出ると、同7分に板倉の落としをエドゥアルドが頭で押し込み、川崎Fがまたも追いついた。

 120分間で勝敗を決まらず試合はPK戦へ。後攻の浦和1人目のMF阿部勇樹が右ポストを叩き、失敗かと思われたが、阿部が蹴る前にGKチョン・ソンリョンが動いたとしてやり直し。これを阿部がきっちり決めたが、2人目のズラタンのキックをGKチョン・ソンリョンがセーブ。3人目の興梠も左ポストを叩いた。対する川崎Fは、大久保、三好、エドゥアルド、MFエドゥアルド・ネットがきっちり決め、PK4-1で川崎Fが勝利。2013年以来、3大会ぶりの準々決勝進出を決めた。


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