beacon

[選手権予選]守備ではインターセプト連発、攻撃では1G2A!海星MF上陰が三重MVPに

このエントリーをはてなブックマークに追加

後半34分、海星高は主将のMF上陰統己が4点目のゴール

[11.12 全国高校選手権三重県決勝 津工高 2-4 海星高 三重交通Gスポーツの杜鈴鹿]

 3-0から1点差に迫られて迎えた後半34分、海星高は主将のMF上陰統己が勝敗の行方を決定づける一撃を決めた。左クロスをファーサイドで収めた海星は、MF桜井天海(2年)がPA外側の背番号17へと繋ぐ。これを受けた上陰が右足を振り抜くと、ボールはゴールネットに突き刺さった。

「キャプテンが仕事してくれた」と振り返った青柳隆監督含め海星のスタッフ、選手たちが勝利を確信したであろう大きな、大きな4点目のゴール。上陰は「苦しい時間帯でどれだけ走り込めるかということを自分に問い詰めながらやっていた。フリーのスペースでしたし、あそこに走り込んで一発打てれば入る自信がありました」。このゴールが1点差として勢いを増していた津工高の望みを打ち砕いだ。

 決勝では3得点を叩き出した2年生エースFW三輪翔真の得点力が際立ったが、海星初優勝に欠かせない存在だったのがボランチ・上陰だ。津工の注目司令塔・MF東出壮太(3年)に簡単にボールを入れさせず、もし入れられても厳しいチェック、また味方との挟み込みで前を向かせない。「自分が取ることで流れも乗っていけると思います」というMFは相手の危険人物をケアしながら、読みと運動量を活かし、サイド、中央と至る所に顔を出して再三ボール奪取に成功していた。

 そして前半30分には「DFの横パスが乱れたのを逃さなかったのが良かった」と敵陣でのインターセプトから三輪のゴールをアシストすると、35分には「スローインの時に(津工の)DFラインが浅いのを確認していたので、一発裏に蹴ればもうアシストかな」というイメージ通りに三輪への縦パスを通して連続アシストを記録した。守備面では東出に振り切られるシーンがあったが、それでも最後までインターセプトを繰り返し、ボールを奪ってから高いキープ力も発揮するなど大きく勝利に貢献。相手エースの東出から「守備ガッツリいって、足元の技術も高かった」と評された上陰は決勝後の表彰式で年度MVPに選出された。

 昨年のゲーム主将から引き継いで背負っているという背番号17の主将。この日、大車輪の活躍をしてのけたMFが全国でも攻守両面で躍動する。

(取材・文 吉田太郎)
▼関連リンク
【特設】高校選手権2016
★日テレジータスで「高校選手権組合せ抽選会」生中継!「全地区予選決勝」も放送!出場校を総チェック!

TOP