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[Jユースカップ]絶妙アシストで「優勝決定弾」演出のFW久保建英「また切り替えてプレミアへ」

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注目の15歳、FC東京U-18FW久保建英は決勝点をアシスト

[11.19 Jユースカップ決勝 広島ユース 2-3(延長)FC東京U-18 ヤマハ]

 特長である、ボールを持ったらまずゴール方向へ向かっていく姿勢を随所で見せていた。広島ユースの強固なDF陣に立ち向かい、ボールを前進させていた一方、激しいチャージを受けて倒され、悔しがるシーンも何度かあった。注目のU-16日本代表FW久保建英(中学3年)は0-2の後半開始から出場。FC東京U-18がそれからわずか8分間で同点に追いつく中、自身は得点に絡むことができていなかったが、延長後半7分に絶妙アシストで決勝点を演出した。

 相手GKのミスキックを拾った久保はドリブルで前進。警戒したDFが複数でその前方を遮りに来たところを久保は見逃さなかった。左サイドでフリーだったDF荒川滉貴に完璧なラストパス。これを荒川が右足で「優勝決定弾」となるゴールを決めた。

 久保は荒川よりも早くスタンドへ走り出し、声を張り上げ続けてくれたチームメートたちと喜びを爆発。試合後、クラブを通してコメントを発表した久保は「3人の間へ切れ込んでシュートを打とうと思った時に荒川選手が走ってきているのが見えて、あとはパス出して、落ち着いて決めてもらうだけでした」。15歳ながらU-18大会で得点王に輝いた日本クラブユース選手権(U-18)大会に続いて、Jユースカップでも最後に大仕事をして優勝に貢献した。

 15歳ながらU-22チームの一員としてJ3でプレー機会を得ている注目FWの次の目標はFC東京U-18の3冠獲得。「3冠という目標がまた一歩現実に近づいてきているので、きょうはとても嬉しいですし、きょうは楽しんで、あしたからまた切り替えてプレミアへ向かってチーム一丸となって頑張っていきたい」。この1年、ハードワークの部分など高めてきた久保だが、決勝でベンチスタートだったように、競争激しいチームの中で先発として出続けるためにはまだまだやらなければならないことがある。ヤマハスタジアムに集まった1000人超の観衆を沸かせたFWが、プレミアリーグチャンピオンシップが行われる埼玉スタジアム2002でより大きな活躍をするために競争を経て、また成長を遂げる。

(取材・文 吉田太郎)
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