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[選手権]杉岡&原vs岩崎の注目対決の可能性も…夏冬連覇狙う市立船橋の初戦は“因縁”の京都府代表に

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唯一対戦相手が未定となった市立船橋高のDF杉岡大暉主将は一人でフォトセッションに対応。笑顔を見せた。(写真協力 高校サッカー年鑑)

 第95回全国高校サッカー選手権の組み合わせ抽選会が21日、都内で開催された。夏の全国高校総体優勝校の市立船橋高は1回戦(12月31日)で、11月23日に京都橘高と京産大附高とが戦う京都府予選決勝の勝者と対戦することが決定。市立船橋はこの日抽選会に参加した47校のうち、唯一対戦相手未定のまま抽選会を終えた。

 市立船橋の対戦相手に「京都府代表」が決まると、会場が沸いた。京都府代表校の決定は23日だが、U-19日本代表DF杉岡大暉主将(湘南内定)とU-19日本代表CB原輝綺(新潟内定)、MF高宇洋(G大阪内定)擁する市立船橋とU-19日本代表の快足ストライカー、FW岩崎悠人(京都内定)を中心とする京都橘が初戦で激突する可能性のある組み合わせ。それを知ってか、会場は盛り上がったが、抽選会に出席した杉岡は「ちょっとびっくりしました」と少しだけ微笑み、京都橘、京産大附のどちらが来ても全力を尽くす構えを見せた。

 京都代表には“因縁”がある。杉岡が入学する直前だった3年前の全国高校選手権準々決勝で市立船橋は京都橘に0-2で敗戦。DF磐瀬剛(現京都)、FW石田雅俊(現相模原)、GK志村滉(現磐田)をら擁した当時のチームは今年同様に夏の全国高校総体を制して全国2冠を目指したが、その夢は京都代表の前に潰えている。杉岡が「『あの代は見本』と監督も言っている」というほどのチームでも京都橘のエースFWだった小屋松知哉(現名古屋)に2ゴールを献上して敗れた。その“因縁”ある京都代表との初戦。報道陣に質問された杉岡は年代別日本代表でチームメートの岩崎、今春の船橋市長杯で対戦して勝利している京都橘についてコメントした。

「(もしも京都橘と対戦することになれば、岩崎は)やってみたかった相手ですし、楽しみです。岩崎は一人で取れるし、一発持っている選手なので。その怖さがある一方、チームとしては多分優位に進められると思うので、マネージメントだったり、岩崎のケアを重点的にやれば勝てると思うんで、やっていきたい。(岩崎についても原と)2人でならしっかりと抑えられると思うし、しっかり声掛け合ってケアしたいと思っています」とイメージを語った。ただし、総体予選準決勝で京都橘に0-6で敗れている京産大附も今回の京都府予選で強豪たちを破ってきているだけにどちらが来ても、自分たちのやるべきことをしっかりとやって勝ち切るつもりだ。

 杉岡にとって選手権は悔しさを晴らす舞台だ。昨年度の全国大会3回戦・東福岡高戦で杉岡は5人目のPK戦キッカーとして失敗。その瞬間にチームの敗退が決まった。「あの時の借りは同じ舞台でしか返せないと思うので。去年の先輩がこのチームの土台をつくってくれたので、今年絶対に獲りたいと思っています」。今年のチームに対する信頼もある。20日に行われた流通経済大柏高との千葉決勝を2-1で制し、千葉県では10年以上成し遂げられていなかった選手権予選連覇を達成。杉岡は「昨日も歴史一個変えられたんで。『そういうジンクスを破った代は何か起こす』って(朝岡)監督も言っているんで、そこは自信持ってやっていきたい」。2日後に決まる初戦の対戦相手に注目しながら、市立船橋にとって初となる夏冬全国制覇へ向けた準備を進める。

(取材・文 吉田太郎)
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