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[プレミアリーグWEST]首位・広島ユースが東福岡に3発快勝。次節のWEST優勝とCSでのリベンジ誓う

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先制点を決めたMF仙波大志をサンフレッチェ広島ユースイレブンが祝福

[11.27 高円宮杯プレミアリーグWEST第16節 広島ユース 3-0 東福岡高 吉田サッカー場]

 高円宮杯U-18サッカーリーグ2016プレミアリーグは26、27日に第16節を行い、27日には広島県の吉田サッカー場で首位のサンフレッチェ広島ユースと3位の東福岡高が対戦。MF仙波大志の先制点を皮切りに3得点を奪った広島が3-0で快勝した。

 19日に行われたJユースカップの決勝で広島はFC東京U-18に2点差をひっくり返され、準優勝。この一戦にかけていた選手も多く、直後の練習で気持ちが入らない選手も多く見られた。だが、日本一を目指すチャンスはまだ目の前にある。「決勝まで進んでくれたおかげで、一週も空かずにプレミアに戻れる。緊張感がある試合を1試合でも多くできたのはポジティブなこと」と前を向いたのは沢田謙太郎監督だけでなく、選手も同じ。2位・セレッソ大阪U-18の結果次第では優勝が決まる今節は序盤から、自陣でのボール回しを起点にサイドを揺さぶり、広島ペースで試合を進めていく。

 すると、前半17分には最初の決定機が訪れた。自陣中央から右サイドへグラウンダーのパスを送ると、MF川井歩がドリブルで前進し、中央から川井の前方に飛び出したFW満田誠へボールを繋ぐ。ラストは満田がゴール前に入れた低いクロスを逆サイドのMF仙波大志が滑り込んで合わせたシュートがゴール左隅に決まり、広島が先制した。対する東福岡は磐田入団内定のMF藤川虎太朗らがコンディション不良で欠場。「守から攻への切り替えが思うようにいかなかった」と森重潤也監督が口にしたように、ボールを奪っても思うように攻めることができない。それでも、24分には左サイドを抜け出したMF高江麗央がゴール前にクロスを展開。広島DFのクリアをMF鍬先祐弥がダイレクトで打ち返したが、枠を捉えることができない。以降はFW山根永遠(C大阪内定)が「1点は獲れたけど、展開的には五分五分の試合」と振り返った通り、以降は拮抗した展開のまま前半を終えた。

 後半も試合の主導権は広島。「良い所を二人とも出してくれて、チームの落ち着きとペースを与えてくれた」と沢田監督が評したように、先週のJユースカップ決勝はトップチームのオーストラリア合宿に参加したため、不在となったDFイヨハ理ヘンリー(トップチーム昇格内定)とMF川村拓夢が後方で落ち着いてパスを繋ぎ、東福岡に流れを与えない。後半11分には左サイド高い位置でボールを受けたMF東俊希が中央にクロスを展開。味方の頭上を越えたボールは反対サイドまで流れたが、川井が再びゴール前に入れ直すと、マークを上手く外した山根がフリーでヘディングシュート。この一撃がゴールネットを揺らし、リードを2点差とした。続く20分にも右CKをイヨハが頭でたたき込み、スコアは3-0。勝負の行方を確実な物にしたが、終盤は余裕が生まれたことからDFラインでボールを持つ時間が増加。そこを東福岡に狙われてしまう。

 終了間際の45分には右サイドを破られ、ゴール前にクロスが入ると、東福岡の高江がフリーでドンピシャのヘディングシュート。ゴール右上を突く決定的なシュートだったが、「相手がヘディングした瞬間、喜ぶほどのシュートだったので決められたくなかった」とGK大迫敬介が枠からはじき出して、得点は与えず。そのまま無失点を維持して、試合終了の笛を迎えた。

 広島対東福岡戦終了の約2時間後に試合を行ったC大阪が大津高に7-1で大勝したため、今節の優勝はお預けとなったが、沢田監督が「最後まで緊張感を持ってやれるのは良いこと」と口にしていたように、優勝に向けた気負いや焦りは見られない。次節の神戸弘陵高戦を引き分け以上で終えれば、C大阪の結果関係なく、4年ぶりの優勝が確定するため、指揮官は「次は勝てば決まるという試合でしっかり力を出すことが大切。昨年はウチも最終節まで残留争いをしていて、勝てば5位、負ければ降格という試合を経験している。相手も間違いなく必死に挑んでくるので、こっちも気を引き締めて挑まないといけない」とコメント。山根は「Jユースで僕たちは優勝を逃している。あと一歩の所でタイトルを逃したことが、本当に悔しかったのでプレミアでは絶対に1位になりたい。そして、FC東京にもEASTで1位になってもらって、チャンピオンシップ(CS)で借りを返したい」とFC東京へのリベンジを口にした。

(取材・文 森田将義)
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