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「関東の大学で優勝を争いたい」、“守備からのチーム”法政大が9年ぶりのインカレへ

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9年ぶりのインカレ出場を決めた法政大

 冬の大学日本一を決める第65回全日本大学サッカー選手権(インカレ)が12月7日に関東近郊で開幕する。昨季決勝では関西勢が激突。関西学院大が阪南大を下して頂点に立った。シーズン集大成となるインカレで最後に笑うのはどこのチームか。

 ゲキサカ×全日本大学サッカー連盟のインカレ特別企画第1弾は法政大前橋育英高出身選手による鼎談(前編)です。DF柳沢拓希(4年=前橋育英高)、MF上田慧亮(3年=前橋育英高)、FW青柳燎汰(2年=前橋育英高)の3選手がインカレへ向けての意気込みや、今季のチームについて語ってくれました。

 今季の関東大学リーグでは5位。9年ぶりのインカレ出場を勝ち取った法政大。来季仙台入りのDF永戸勝也(4年=八千代高)、FC東京入りのDF山田将之(4年=青森山田高)を擁し、前線ではFWディサロ燦シルヴァーノ(2年=三菱養和SCユース)らが身体を張る3-2-4-1システムは磐石の布陣。全国舞台での躍進を目指す。

――まず、法政大の特徴やプレースタイルを教えてください。
上田:前線はとにかくボールを追えと言われています。後ろがそれをしっかり支えてくれていて、ボールを取ったら素早い攻撃に繋げようとしています。
青柳:攻撃は結構自由にやらせてもらっていませんか? 守備は型にはめてという感じだけど。
柳沢:うん。守備からのチームだね。

上田:そこが崩れたから、後期リーグの終盤で連敗しちゃったんだよね。でもDFラインの4年生がすごく良くて、前期リーグはほとんど守ってくれていました。
青柳:勝くん(永戸勝也=仙台内定)とかね。あとは、前期リーグ終わりに攻撃陣が怒られたのも大きいと思います。『全然点が取れてないよ』って。
上田:後期リーグは前期リーグの倍くらい点がとれて、攻撃は良くなってきています。
青柳:あとは守備ですね。
柳沢:得点は倍になったけど、失点も倍になっちゃったからね。
一同:(苦笑)

――法政大は今大会が9年ぶりのインカレ出場になります。
柳沢:インカレ出場が決まった時は、ちょうどリーグ戦で連敗が続いていたから雰囲気は良くなかったよね。決まってひと安心したけど。
青柳:うん。まず、僕は9年ぶりの出場ということを知らなかったです。

――9年ぶりの出場を決められた理由は? また意識していたことはありますか?
上田:関東大学リーグでは上位6チームがインカレに出られるんですけど、連敗が続いて順位が下がった時に、チーム全員でミーティングをしました。それまでは試合に出ていたメンバーだけのミーティングだったんですけど、その時は全員で1時間くらい。そこで、チーム全体が団結した感じがしました。

柳沢:下の順位を気にするというよりは、上を追いかけようという気持ちでいようと。
上田:勝つしかないという感じでしたね。
青柳:そういう意味では、第21節の明治大戦(4-1)は、特に『向かっていく』という気持ちが強くなかったですか?
柳沢:うん。ここで負けたらインカレ出場がなくなるっていう気持ちも少しはあったけど、それよりはひとつでも上の順位でリーグ戦を終わりたいっていう気持ちの方が強かったかな。

――去年のインカレ出場権争いを振り返っていかがですか?
青柳:去年も今年と似てませんでした?
上田:そうだね。残り2試合で勝てばインカレ出場が決まったのに勝ち切れなくて、出場を逃した。最終節の早稲田大は、相手の早大の優勝がかかっていたので、どちらも譲らない試合になってしまいました。インカレを早めに決めておかないとそういう感じになるんだな、と思いましたね。

青柳:俺はその時ちょうど大学選抜でベトナム遠征に行っていて、てっきりインカレに出場できるものかと思っていました(笑)。
柳沢:大学生最後の大会であるインカレに4年生を出させてあげたかったから、最後の2節は4年生のためにプレーしていました。自分が出場するためというよりは、4年生のためという思いが強かったです。今年は総理大臣杯に出場できなくて、下の学年に良い思いをさせてあげられていないので、出たいという思いが強かったです。

――9年ぶりの出場ですが、皆さんにとっては初めてのインカレ出場となります。インカレにはどんな印象をお持ちですか?
青柳:去年の印象でいうと、関西が強いという印象が強くないですか?
柳沢:決勝もやばかったよね。関西同士の対戦で。
上田:大臣杯よりは注目度が高いよね?
青柳:関東でやるんだから関東の大学で優勝を争いたいです。
柳沢:出場したことないからどういう感じなのか全然分からない。楽しみです。

上田:最後だし集大成だから楽しみ。
柳沢:リーグ戦を経てチームができあがっている状態で戦うから、そこで勝ったチームは1年間頑張ってきたという印象になると思う。
上田:僕たちは今年、大臣杯に出ていないから、関西の大学は法大を知らないと思う。そういうところも踏まえてやっていけたらと思いますね。

青柳:僕はまだ1年しかインカレを見れていないのですが、さっきも言ったように去年の関西同士での決勝が納得いかないというか……。『関東で開催しているのに』という思いがありました。だからやっぱり関東がというか、法大がタイトルを獲りたいと思います。

――インカレではどのように戦っていきたいですか?
柳沢:守ってPK(笑)
上田:まあしっかり守ってからだよね。
柳沢:トーナメントだから1点が大きい。まず点を取らないと……。
上田:良いサッカーじゃなくても勝てるサッカーがしたい。
柳沢:トーナメントだから内容が悪くても勝ちたいよね。勢いに乗りたい。
上田:今は雰囲気も良いしね。この前の練習試合で怒られたばかりなんですけど、悪い雰囲気じゃないので、この勢いに乗っていきたいです。

――初戦で対戦する高知大についての印象を教えてください。
柳沢:全く分からないです。スカウティングもまだしていないし。映像も見ていないので、どんな感じのチームか想像つかない。
上田:でも高知大はずっと全国大会に出場しているから、全国大会に慣れている。その強さがあるとは聞きました。特徴とかは全く分からないです。
上田:んー。でもパワープレーなのかなと思う。
青柳:国立で頭が良いので、すごく頭を使ってくるんじゃないかな?
上田:そうかな?
柳沢:毎回全国大会に出場しているから手堅い試合をしてきそう。あまりリスクは冒さないみたいな。

――インカレで対戦してみたい大学はありますか?
柳沢:関西学院大です。
上田:阪南大です。
青柳:大阪体育大です。
上田:みんな違うね(笑) 大体大は勝ったら2回戦で対戦するじゃん!
青柳:そうです。だからめちゃくちゃ嬉しかったです。(高校)選抜で一緒だった選手が多いし、関西のチームは若手が活躍していて1年目から出ていたりしているので。マッチアップして、バチバチやりたいと思います。

上田:僕は、阪南大にひとつ上に上手い育英(前橋育英高)の先輩(外山凌)がいて、その人とやりたいというのがあります。あと、同世代に活躍している人が多いので、戦って勝てれば評価が上がると思うという気持ちもありますね。

柳沢:関学大には総理大臣杯で負けているから(1-2)です。同学年で上手い人がいて、その人たちにやられてしまったので。
上田:それって森(森俊介=新潟内定)ですよね?
青柳:あの人すごいです! キレキレです。
柳沢:だからもう一回やりたいです。

――これまで対戦して印象に残っている選手、もう一度対戦したい選手はいますか?
柳沢:呉屋(呉屋大翔=G大阪)とやりたいです(笑)。
上田:室屋成選手(FC東京)がすごい上手かった(笑)。
柳沢:今いる大学生の選手だと森です。僕とはポジションが違うので、勝也(永戸)とマッチアップさせたい。
一同:(笑)
柳沢:それを見たい。

上田:俺は誰かというより順天堂大の前線がみんな上手いと思っています。彼らのプレーは見ていて面白いし、インカレでも法大で対戦したいなと思います。
青柳:僕は……。
柳沢:外山凌って言っとけ(笑)。
青柳:僕はいいです(笑)外山さんはレベルが高いです。筑波大の徳真(鈴木徳真)か日本体育大の関戸(関戸裕希)です。日体大には前期リーグ(1-2)も後期リーグ(0-1)も勝てていないので絶対に負けたくない。筑波大も後期リーグ(1-2)で負けているので、負けたくないです。あいつらより良い順位にいきたいです。

■インカレ1回戦(12月7日)
[江戸川区陸上競技場]
法政大 13:30 高知大

(協力 全日本大学サッカー連盟)

●第65回全日本大学選手権(インカレ)特集
※別サイトへ移動します
全日本大学サッカー連盟公式サイト
Twitter:JUFA_soccer(速報)
instagram:全日本大学サッカー連盟

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