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「複雑な優勝」CS制度に疑問呈した鹿島DF昌子「もし浦和さんの立場なら…」

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GK曽ヶ端準に抱きつくDF昌子源

[12.3 チャンピオンシップ決勝第2戦 浦和1-2鹿島 埼玉]

 勝ったからこそ、あえて大会方式に言及した。年間勝ち点3位からの“下剋上V”を達成した鹿島アントラーズのDF昌子源は優勝を喜ぶ一方で、シーズンで最も勝ち点を積み上げながらレギュレーションによりチャンピオンの座を逃した浦和の選手たちの胸中も察した。

「複雑な優勝だと思う」。そう認める昌子は「お客さんもたくさん入って、見ている人は楽しいと思う」と、一発勝負、短期決戦の醍醐味、ゴールデンタイムでの地上波放送を含めたメディアへの露出など、チャンピオンシップの良い点も理解しつつ、「やっているほうはちょっともういいかな」と冗談交じりに笑った。

「浦和さんの肩を持つわけではないけど、もし僕らが浦和さんの立場なら、考えたくないぐらい悔しいと思うし、文句も言いたくなると思う。3位からの下剋上と言われているけど、こういうチャンピオンの決め方は俺ら的にどうかなと思う」

 試合後にはJリーグの村井満チェアマンが報道陣の取材に対応し、「チャンピオンシップ3試合で10万人を超える集客があり、去年を上回った」と、その成果を指摘。「1年間の戦いと短期決戦のチャンピオンシップという大会方式においては、あくまで鹿島が今回の年間チャンピオンであり、鹿島の栄誉に対して心から敬意を表したい」と称えた。

 チャンピオンシップは昨季、11年ぶりに復活したが、来季からは再び1シーズン制に戻る。村井チェアマンは「大会方式は来年から見直すことが決まっているが、この結果を踏まえて、2ステージ制、チャンピオンシップがこの2年間、どういう内容だったか、年内には総括してみなさんに開示したい」と述べた。

(取材・文 西山紘平)

●2016 Jリーグチャンピオンシップ

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