beacon

何もできなかった自分…浦和MF柏木「今はイライラが止まらない」

このエントリーをはてなブックマークに追加

タイトルを逃して悔しさを滲ませる浦和レッズMF柏木陽介

[12.3 チャンピオンシップ決勝第2戦 浦和1-2鹿島 埼玉]

 年間勝ち点1位となってアドバンテージを得た。チャンピオンシップ決勝第1戦では1-0で先勝して、第2戦では前半7分に幸先良く先制した。しかし、浦和レッズは10年ぶりのリーグ制覇を目の前にしながらも、またもや頂点に辿り着くことができなかった。

 前半7分にMF高木俊幸のクロスからFW興梠慎三が鮮やかなボレーを沈めて先制してからも、浦和は攻撃の手を休めなかった。試合前の状況で鹿島が優勝するには2点が必要であり、浦和が先制してもそれは変わらない。だからこそ、MF柏木陽介は「点を取りに行くことを心掛けていた」と振り返る。

 その後も鹿島ゴールに迫る場面を作り出すものの、「相手のプレスがうまくはがせない状況が続いてしまった」。すると前半40分、カウンターからFW金崎夢生に決められて同点に追い付かれてしまう。1-1のまま後半を迎えると、「球際のところは頑張れていたけど、点を取る部分、コンビネーションという部分を自分たちはうまく出せなかった」となかなか攻撃の形を作れずに試合は進み、後半34分には金崎にPKを沈められて逆転を許し、1-2で敗れてタイトルを逃した。

 年間勝ち点1位になった浦和と、同3位鹿島の勝ち点差は「15」。「終わり良ければすべて良しというのが良かったけど、あれだけ勝ち点で離れていた相手に負けるのは正直悔しい」と声を振り絞った柏木は、「今はイライラが止まらない」と感情を吐露した。

「自分に対して、イライラが止まらない。何もできなかった自分に対して…」

 天皇杯で敗れている浦和のシーズンは終わった。背番号10は「来年もっと強くなって、もっとうまくなって帰ってきたい気持ちがある。もっとレベルアップして、来年の試合に向けて頑張りたい」と語り、取材エリアを後にした。

(取材・文 折戸岳彦)

●2016 Jリーグチャンピオンシップ

TOP