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専修大が復活の狼煙! 日本文理大とのシーソーゲーム制し、前回王者が待つ2回戦へ

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専修大が日本文理大とのシーソーゲームを制した

[12.7 全日本大学選手権1回戦 専修大3-2日本文理大 味フィ西]

 第65回全日本大学サッカー選手権大会(インカレ)が7日に開幕した。味の素フィールド西が丘の第1試合では、専修大(プレーオフ)と日本文理大(九州2)が対戦。シーソーゲームとなったが、3-2で専修大が競り勝った。10日の2回戦では前回王者の関西学院大(関西2)と対戦する。

 専修大は、今季の関東大学サッカーリーグでは5度も降格圏に沈んだが、ラスト6試合を5勝1敗で切り抜けて7位フィニッシュ。新潟医療福祉大とのプレーオフを制し、2年ぶりのインカレ出場を決めた。序盤から身長186cmのFW柳育崇(4年=八千代高)が前線でターゲットとなり、中盤のMF三沢直人(3年=西武台高)とMF野田卓宏(4年=大津高)、MF岡本勇輝(1年=横浜FCユース)が巧みにボールを散らし、日本文理大にターゲットを絞らせない。

 さらに専修大は、来季J1に復帰する清水エスパルスへの加入が内定しているDF飯田貴敬(4年=野洲高)が、タイミングよくオーバーラップし、攻撃に厚みをもたらす。すると、前半23分、右サイドの飯田のドリブル突破からニアに柳が飛び込んだが、シュートはわずかにゴール右。それでも、同38分に先制のゴールネットを揺らす。左サイドからMF中山克広(2年=麻布大附高)がドリブルで切れ込み、PA内でラストパス。これを柳が落ち着いて右足で流し込み、スコアを動かした。

 対する、九州大学サッカーリーグ2位で13年ぶり3回目の出場を決めた日本文理大は、序盤は耐える時間が続いた。それでも、同リーグ得点王のFW児玉怜音(3年=尚志館高)が決定的なクロスを送り、DF村上聖稀(3年=熊本商高)が意表を突いたロングシュートを放つなど、専修大の守備を脅かす。すると、前半終了間際に立て続けに決定機を迎える。

 前半40分、MF吉田旭陽(4年=専修大玉名高)の縦パスを受けたFW中山佑樹(4年=筑紫台高)が反転で相手DFをかわし、PA中央から右足シュート。同42分にも、ロングボールを受けた児玉が右サイド深くまでえぐり、マイナスに折り返す。これをニアに飛び込んだ中山が左足アウトサイドで合わせる。ともにGK蔦颯(3年=前橋育英高)のファインセーブに阻まれたが、盛り上がる応援と共に日本文理大が同45分に同点に追いつく。中山からパスを受けたMF上山俊介(2年=神戸科学技術高)が、反転から左足でゴール右隅に流し込み、前半を1-1で終えた。

 専修大は後半開始からDF小林岩魚(2年=甲府U-18)に代えてDF小口大貴(4年=川崎U-18)を入れ、小口がキャプテンマークを巻いた。後半も立ち上がりから攻め込むと、同12分に右サイドの飯田がライン際まで侵入し、中央に折り返すもニアに滑り込みながら柳が合わせるもわずかに右に外れる。それでも同13分、飯田が今度は右サイドのPA角あたりからクロスを送ると、柳が「すごい良いクロスが上がってきた。あとは合わせるだけだった」と語るように右足で丁寧に合わせ、2-1。柳のこの日2点目で専修大が再びリードを奪った。

 またも負う展開となった日本文理大は、児玉が前線でボールに絡むも、決定的な場面をなかなか作ることができない。すると、リズムを変えようと後半21分にFW松尾祐希(2年=出水中央高)、同22分にDF荒木拓磨(4年=熊本国府高)をピッチに送り出した。これで日本文理大のペースになったかと思われたが、専修大が同20分に左SB小口の折り返しからMF佐藤遵樹(4年=千葉U-18)、同29分に右SB飯田のクロスから中山と、左右に揺さぶりをかけ、日本文理大ゴールに迫ってきた。

 それでも、日本文理大が再び試合を振り出しに戻す。前半33分、児玉が相手に引っ張られながらボールをキープし、PA内に侵入した吉田はシュートを打てなかったものの、セカンドボールを拾ったMF渡邉鷹也(1年=大分南高)がPA右から中央に折り返す。これが後半途中からセンターバックに入っていた柳のオウンゴールを誘発。日本文理大の粘りが得点に結びついた。

 この得点で日本文理大に勢いが出てきたが、この試合で多くのチャンスを作っていた専修大が、逆転を許さず、終了間際に勝ち越しに成功する。後半41分、右サイドで飯田からパスを受けた佐藤がクロスを上げると、途中出場のFW岸晃司(1年=川崎U-18)が大学で初めてというヘディングシュートを決め、3-2。その後、相手のパワープレーを耐え凌いだ専修大が逃げ切り勝利。14年にリーグ戦4連覇を達成も、ここ2年は苦しんでいる専修大が1回戦突破を決め、復活の狼煙を上げた。

(取材・文 清水祐一)
●第65回全日本大学選手権(インカレ)特集

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