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左足負傷で途中交代…甲府内定の明治大DF小出「ブチっていう音が聞こえた」

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負傷退場したDF小出悠太

[12.12 全日本大学選手権(インカレ)準々決勝 明治大1-2大阪体育大 町田]

 大学最後の試合は、痛みとともに記憶に刻まれた。来季ヴァンフォーレ甲府に内定しているDF小出悠太(4年=市立船橋高)は負傷退場。試合後、両腕で松葉杖をつきながらミックスゾーンを通り、病状を明かした。「たぶん肉離れの類だと思います。ブチっという音が聞こえたので、もう無理だなって分かった」。今年の1月にも同じ左足の肉離れをしていたという。

 ピッチに倒れている間に先制点が奪われた。小出がMF末吉塁(2年=初芝橋本高)の突破を止めにかかった際、左足に痛みが走る。ピッチへ倒れこむと、その間にこぼれを拾われ、最後は強烈ミドルを沈められた。プレーには戻れずに前半22分、無念の途中交代となった。

 守備の要を失った明治大には少なからず焦りが出た。「動揺はあったと思います。やばいなって思いました。すごい(存在が)大きかったんで、ずっと……」。同じく来季甲府内定のMF道渕諒平(4年=仙台ユース)は小出の存在感の大きさを語る。

「みんな本当に頑張ってくれていた。自分がピッチに立っていない悔しさがありました」。0ー2で折り返した後半4分、その道渕が強烈なミドルを突き刺し、いい時間帯に1点を返す。しかし、その後はあと1点が遠く、1ー2で終戦。総理大臣杯と関東学生リーグに続く3冠を目指す明治大は、準々決勝で姿を消した。

「つらいことも多くて、明治大学という環境で多くの尊敬できる先輩方、同期、後輩からも刺激をもらって人としてもプレイヤーとしてもひとつ成長できたと思う」。泣きじゃくったあとの瞳は、きらりと輝いていた。充実した大学4年間の思い出を抱え、甲府の地で邁進する。
 
(取材・文 佐藤亜希子)
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