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青森山田がチャンピオンシップ制し、「高校年代真の日本一」に!

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青森山田高が初優勝

[12.17 高円宮杯チャンピオンシップ 青森山田高 0-0(PK4-2)広島ユース 埼玉]

 17日、高校年代最高峰のリーグ戦である高円宮杯U-18サッカーリーグ2016 プレミアリーグEAST優勝チームの青森山田高(青森)と同WEST優勝チームのサンフレッチェ広島ユース(広島)が埼玉スタジアム2002で開催された「チャンピオンシップ」で激突。0-0で突入したPK戦の末、青森山田が4-2で勝ち、高体連、クラブチームの強豪たちがシーズンを通してリーグ戦で争ってきた「高校年代真の日本一」に輝いた。

 青森山田は4-5-1、広島は3-6-1システムで試合をスタート。青森山田はGKがU-19日本代表のFC東京内定GK廣末陸、4バックは右SB小山新、CB橋本恭輔、CB小山内慎一郎、左SB三国スティビアエブス、中盤は住永翔主将がアンカーで、シャドーの位置に郷家友太と千葉内定のU-19日本代表MF高橋壱晟、右MFが嵯峨理久、左MFが檀崎竜孔、1トップは鳴海彰人が努めた。

 一方、広島はGKがU-19日本代表の大迫敬介で、広島トップチーム昇格のイヨハ理ヘンリー主将を中心に右DF東野広太郎、左DF里岡龍斗の3バック。中盤は力安祥伍川村拓夢のダブルボランチで右MFが川井歩、左MFが藤原慶人。シャドーの位置に満田誠仙波大志が入り、1トップはC大阪入りするFW山根永遠が努めた。

 立ち上がりは互いにロングボールも活用し、相手の出方を見ながら進める展開に。青森山田は大きなサイドチェンジで展開を変えたほか、敵陣では高橋らが絡んだ素早いパスワークでフリーの選手を作り出そうとする。16分には小山の右アーリークロスを広島DFがクリアミス。これを鳴海がシュートへ持ち込もうとし、17分には左サイドから中央を経由した連続のショートパスで右中間の嵯峨へ繋ぐ。縦への仕掛けでPAへ切れ込んだ嵯峨がそのまま右足を振り抜いたが、GK大迫のビッグセーブに阻まれ、こぼれ球を押し込むもオフサイドの判定で得点機を逸した。

 一方、広島は川村や力安を中心にポジショニング良くショートパスを繋いで、幾度か局面で数的優位をつくり出す。19分には満田の右クロスに逆サイドから仙波が走り込み、決定的なヘディングシュート。22分には右CKから決定機を迎えたが、ポストに阻まれてしまう。広島は前半アディショナルタイムにも川井の折り返しから最後はPAの山根が右足シュートを放つが、シュートはGKの廣末の正面を突いて0-0で前半を折り返した。

 後半5分、青森山田は負傷した檀崎に代わり、MF堀脩大を投入。互いに球際厳しく、切り替え速く、ボールから離れた位置の選手の守備意識も高い。拮抗した展開の試合はスコアが動かないまま進んでいく。ボールを保持した広島が19分、22分とセットプレーからチャンスを迎え、青森山田もカウンターから鳴海や三国がスペースを狙って駆け上がるシーンがあったが、決定打を放つことができなかった。

 青森山田は27分、鳴海に代えてFW佐々木快をピッチへ送り出す。38分には堀に代えてMF佐々木友を投入した。互いにいい形でのインターセプトから攻め上がる場面もあったが、4分間のアディショナルタイムでも先制点は生まれず。試合は前後半各10分間の延長戦へ突入した。

 その開始直後、青森山田が相手のミスからチャンスを迎え、5分には広島がカウンターから数的優位をつくったが、崩しのパスが乱れてシュートを放てず。6分には青森山田MF郷家が右FKを頭で合わせるも枠外に。青森山田は9分、嵯峨に代えてMF住川鳳章を投入した。守備範囲広い青森山田GKに廣末、クロスへの対応が安定していた広島GK大迫の両守護神中心に守る両チームの“盾”は100分間が過ぎても崩れない。結局、0-0のまま延長戦終了。PK戦では先攻・広島1人目のシュートを青森山田GK廣末がいきなり止めて見せる。広島はさらに4人目のシュートが枠上へ。1人目から3人目まで決めていた青森山田は4人目の廣末が右足で決めて4-2で勝ち、初のチャンピオンシップ制覇を果たした。
 
(取材・文 吉田太郎)
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