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延長後半に3発! 大宮が10人の湘南に苦戦もクラブ最高のベスト4進出

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[12.24 天皇杯準々決勝 大宮4-2湘南 NACK]

 天皇杯準々決勝が24日に行われた。NACK5スタジアム大宮では、大宮アルディージャ湘南ベルマーレが対戦し、延長戦の末に4-2で大宮が勝利。29日に行わる準決勝では川崎フロンターレと対戦する。

 湘南の準々決勝の相手は、苦い記憶が残る大宮となった。10月22日、J1第2ステージ第15節でこの日と同じNACK5スタジアムで大宮と対戦した湘南は、2-3で敗れ、J2降格が決定した。リベンジしたい湘南は、開始から連動した動きで相手に的を絞らせず、果敢にゴールに迫ったが、なかなかチャンスを作ることができない。

 すると、今季J1リーグで過去最高の5位だった大宮が徐々に攻勢を強めていく。前半19分、MFマテウスの絶妙なスルーパスで裏を取ったMF泉澤仁が、PA左から左足を振り抜くも左ポストを直撃。同23分には、敵陣でボールを奪って、MF横谷繁が左足シュート。同25分には、左サイドからDF河本裕之が上げたアーリークロスが右ポストを叩くなど、湘南ゴールに襲い掛かると、同32分に待望の先制点が生まれる。

 大宮は、右サイドバックのDF奥井諒がドリブルで中央にボールを運び、PA左のスペースにラストパスを送る。これに反応した泉澤が、中央に切れ込んで右足シュートを放つと、右ポストの内側に当たったボールがゴールに吸い込まれ、先制。さらに前半34分には、横谷のFKからマテウスがGKと1対1の場面を作るも、左足シュートはGKの正面を突き、リードを広げることはできなかった。

 同点に追いつきたい湘南だが、後半6分にDF奈良輪雄太がこの日2枚目のイエローカードを受け、数的不利に陥ってしまう。同21分には、奥井の強烈なミドルシュートが枠を捉え、GK梶川裕嗣が弾いたボールにFWドラガン・ムルジャが詰めていたが、GK梶川のファインセーブで追加点を与えなかった。すると、守護神の奮闘に攻撃陣が応える。

 10人の湘南は後半25分、PA中央でFW長谷川アーリアジャスールの縦パスを受けたDF石川俊輝が右に叩き、MF菊地俊介が右足シュートをゴールネットに突き刺し、1-1で同点に追いつく。これで勢いが生まれると、同26分には、左サイドから石川がクロスを送り、MF高山薫が滑り込みながらこれに合わせたが、わずかにゴール左に外れ、一気に逆転とはならなかった。

 流れを引き戻したい大宮は後半31分に、マテウスを下げて体調不調から復帰したFW家長昭博を投入する。だが、なかなかチャンスは生まれず、試合は1-1のまま延長戦に突入した。

 1人少ないことを感じさせない湘南は延長前半3分、センターサークル内でFKを獲得すると、DFアンドレ・バイアが前線にロングフィード。これに反応したFW藤田祥史が、飛び出したGK塩田仁史より一瞬早く頭で合わせ、逆転ゴールを決める。だが、大宮も延長後半6分、右サイドから奥井が上げたクロスをFW清水慎太郎が頭で落とし、DF菊地光将が左足で押し込み、2-2と意地をみせた。

 すると、勢いは完全に大宮に。延長後半6分、大宮は右サイドから横谷がクロスを上げると、FWネイツ・ペチュニクが頭でそらし、中央の菊地が態勢崩しながらも左足で押し込み、3-2。さらに同13分には、ペチュニクのグラウンダーのクロスをDF大屋翼が合わせ、勝負あり。4-2で勝利をおさめ、2005年以来11年ぶりとなるクラブ最高のベスト4入りを決めた。


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