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[横山杯]来季のプリンスリーグを見据え、鹿島学園が「粘りと頑張りの守備」で法政大二に完封勝利

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[12.28 横山杯1st(トップ)決勝リーグ第1グループ第1節 法政大二高0-7鹿島学園高 ジャーニィー土合グラウンドB面(人工芝)]

 来年度の躍進を狙う強豪校たちが 「サッカータウン波崎」で力を磨く「横山杯 第17回全国ユース招待サッカー大会」の1st(トップ)Divisionは28日、上位8チームが各4校の2グループに分かれて戦う決勝リーグに突入。第1グループの鹿島学園高(茨城)が法政大二高(神奈川)に7-0で勝利した。

 25日に行われた高円宮杯U-18サッカーリーグプリンスリーグ関東参入戦で、来季のプリンスリーグ関東昇格を決めた鹿島学園は、「プリンスリーグの相手は強いところばかりなので、そこを見据えて今できることを一つ一つやっていく5日間にしよう」(田中慎弥コーチ)と今大会に臨んだ。予選で4勝1分の無敗で首位通過を決めると、その勢いのまま、この試合でもキックオフからわずか30秒ほどでFW野崎晃弘が先制のゴールネットを揺らし、主導権を握った。

 さらに鹿島学園が立て続けにゴールネットを揺らす。まずは前半16分、自陣DF白井恵新のロングフィードをMF柳田慈英がヘッドで合わせると、GKの頭上を越えて追加点。同21分には野崎のプレッシャーから相手GKのミスを誘発し、3点目を挙げ、同28分にも鮮やかなパス回しからMF須田千聖の横パスをPA手前の中央で受けた野崎が冷静にゴール右隅に流し込み、4-0で前半を終えた。

 今年の高校サッカー選手権の神奈川予選でベスト4だった法政大二は、「強いチームとできるので、そこで力をつけてもらえれればと思っています。試し、試しですね」と水島光監督が語るように、来年に全国出場を果たすために果敢にチャレンジした。前半はミスも重なり、4失点を喫したが、後半は気合を入れなおし、風上に立ったこともあり、遠目からMF佐々木俊樹がシュートを浴びせ、セットプレーからもDF山下信太郎がヘディングシュートを放つなど、得点まであと一歩まで迫っていた。

 だが、次に得点を挙げたのは鹿島学園だった。法政大二の攻撃を「粘りと頑張りの守備」でかわしていくと、後半27分にMF池田彪真がPA左から放った強烈なシュートが右ポストの内側に当たてゴールネットを揺らし、5-0。さらに同31分には野崎がハットトリックを達成すると、終了間際のアディショナルタイム1分にも野崎がGKとの1対1を冷静に制し、鹿島学園が7-0で完勝した。

 相手を圧倒して勝利した鹿島学園だが、田中コーチは納得いかない表情だった。「奪いきれそうなところで奪いきれていない。フィジカル的な弱さと、取ったボールが雑すぎたので、もっとマイボールの時間を増やしたい。プリンスリーグは90分(今大会は70分)なので、もっと攻撃の機会を増やしていかなくてはいけない」。トップチームは今年の選手権に出場するが、来年になれば3年生はもちろんいない。この横山杯で1、2年生がその課題を少しでも克服し、飛躍につなげていきたいところだ。

(取材・文 清水祐一)
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